【2026年版】海外送金はどこが安い?手数料と為替レートの比べ方
2022-09-13
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海外にお金を送るとき、「どこから送っても同じでしょう」と思っていませんか。
実は、同じ10万円を送っても、選んだ事業者によって相手に届く金額が数千円単位で変わることがあります。しかも差の大半は、手数料の欄には出てこない「為替レートの上乗せ」で生まれています。
この記事では、海外送金のコストがどこで発生しているのかをかみ砕いたうえで、あなた自身が各社を横に並べて比べられるようになる手順を解説します。特定の1社をおすすめする記事ではありません。送金先の国・金額・受取方法によって有利な事業者は変わるからです。ぜひ参考にしてください。
目次
海外送金のコストは「送金手数料」と「為替レートの上乗せ」の2つでできている
海外送金の費用は、大きく2つに分かれます。①目に見える送金手数料と、②為替レートに上乗せされた見えないコストです。比較でつまずく人のほとんどは、②を見ていません。
①の送金手数料は、申込画面に「送金手数料 〇〇円」と書かれている部分です。ここは誰でも比べられます。
問題は②です。円を外貨に替えるとき、事業者は自分たちが決めたレートを使います。このレートは、ニュースやGoogleで表示される為替レート(=ミッドマーケットレート。銀行同士が取引する売値と買値のまん中のレートで、いわば「素のレート」です)より、あなたに不利な方向へずらしてあります。このズレが事業者の取り分になります。
具体例で計算すると、差はここまで開く
説明のために、仮の数字で計算してみましょう。10万円を米ドルで送るとします。その日のミッドマーケットレートは1ドル=150円だったとします(以下はすべて説明用の仮の数値で、実在の事業者の条件ではありません)。
| A社 | B社 | |
|---|---|---|
| 送金手数料 | 2,500円 | 1,000円 |
| 適用レート | 1ドル=154円 | 1ドル=150.75円 |
| 両替に回る金額 | 97,500円 | 99,000円 |
| 受取人に届く額 | 633.12ドル | 656.72ドル |
その差は約23.6ドル。1ドル=150円で換算すると約3,500円です。
注目してほしいのは、手数料そのものの差は1,500円しかないという点です。残りの約2,000円は、レートの上乗せから生まれています。手数料の安さだけで選ぶと、こういう逆転が起きます。
上乗せ幅は、自分で計算できる
上乗せの大きさは、次の式で出せます。
(事業者の適用レート − ミッドマーケットレート)÷ ミッドマーケットレート × 100 = 上乗せ率(%)
先ほどのA社なら(154 − 150)÷ 150 × 100 = 約2.67%。B社は0.5%です。送る金額が大きいほど、この%の差はそのまま金額の差になります。
なお、上乗せ幅を明記していない事業者もあります。たとえば楽天銀行は、海外送金に使うレートについて「一般的な銀行間外国為替相場に当行所定の為替手数料を加算したもの」と説明しており、通貨ごとの具体的な上乗せ額は料金ページには書かれていません(同行公式サイト・2026年7月時点)。書かれていない場合は、後述する見積もり画面で「実際に届く額」を出して逆算するのが確実です。
レートが適用される「時間帯」でも変わる
意外な落とし穴が、手続きをする時間です。楽天銀行は、銀行営業日の17時前後から翌営業日の10時前後までは通常のレートに1.0075を掛けた「夜間レート」、休業日をはさむ場合は1.015を掛けた「休日レート」を適用すると公表しています(同行公式サイト・2026年7月時点)。
つまり同じ会社・同じ金額でも、夜や休日に手続きすると不利になることがあるということです。急ぎでなければ、平日の日中に手続きするだけでコストが下がる場合があります。
比較するときに必ず見る5つの項目
見るべきは次の5つだけです。この5項目をそろえて並べれば、どの事業者が自分に合うかは自然に見えてきます。
| 項目 | 見るポイント | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| ①送金手数料 | 1回いくらか。定額か、送金額に対する%か | 窓口とネットで金額が違うことが多い |
| ②為替レートの上乗せ | ミッドマーケットレートとの差は何%か | 手数料欄に出てこない。ここが一番大きい |
| ③着金までの日数 | 何営業日で相手に届くか | 締め時間を過ぎると翌営業日扱いになる |
| ④受取方法 | 銀行口座/現金受取/ウォレットのどれに対応するか | 相手が口座を持っていないと選択肢が狭まる |
| ⑤送金上限 | 1回・1日・1か月あたりいくらまで送れるか | 上限を超えると複数回に分けることになり手数料が増える |
③着金日数は「早い=正解」ではない
急ぎの支払いなら速さが最優先ですが、そうでなければ日数を1〜2日ゆずるだけで安い選択肢が出てくることがあります。「いつまでに届けばいいか」を先に決めてから比べると、判断がぶれません。
⑤送金上限には法律上の区分がある
日本で送金サービスを提供できるのは、銀行と、資金決済法にもとづいて登録された資金移動業者です。資金移動業者は扱える金額で3つに分かれており、第二種は1回あたり100万円以下、100万円を超える送金を扱えるのは第一種、少額専用が第三種と整理されています(金融庁の資料による区分)。
そのため、高額を一度に送りたい場合は、選べる事業者がしぼられます。手数料の安さより先に、そもそもその金額を送れるかどうかを確認しましょう。送れる金額や国の制限については、【Q&A】海外送金とは?送金できない国・限度額はある?何日でお金が届く?もあわせて読んでみてくださいね。
実際に比べる手順|各社の見積もり画面で「受取人に届く額」を並べる
比較のコツはひとつだけです。手数料やレートを見比べるのではなく、「受取人に届く額」という1つの数字だけを並べること。コストの内訳がどうであれ、最後に届く金額が大きいほうがあなたにとって有利です。
手順①:送る条件を紙に書き出して固定する
最初に条件を決めてしまいます。ここがずれると比較が成立しません。
- 送金先の国と通貨(例:アメリカ/米ドル)
- 送る金額(例:10万円)
- 受取方法(銀行口座/現金受取など)
- 支払い方法(銀行振込/デビットカードなど。手数料が変わる事業者があります)
- 手数料の負担者(送金人が全額負担するか、受取人にも負担させるか)
手順②:その日のミッドマーケットレートを控える
Googleなどで「1ドル 円」と検索して出てくるレートを、メモしておきます。これが上乗せを測るときのものさしになります。為替は動くので、比較はできるだけ同じ時間帯にまとめて行ってください。
手順③:各社の料金ページに同じ条件を入れる
主要な事業者は、料金ページや申込画面に金額を入力すると「受取人が受け取る額」まで表示してくれます。会員登録や送金の実行をしなくても、この見積もりだけなら無料で確認できるところがほとんどです。
日本から送金できる事業者にどんなところがあるかは、「海外送金事業者」一覧で確認できます。3〜4社にしぼって見積もりを取れば十分です。
手順④:この形でメモして並べる
| 事業者 | 送金手数料 | 受取人に届く額 | 着金日数 |
|---|---|---|---|
※スマートフォンで表が切れる場合は、表を横にスクロールしてご覧ください。
並べたら、まず「受取人に届く額」の列を見ます。その次に着金日数を見て、納得できる日数のなかで一番多く届くものを選べば完了です。
手順⑤:中継銀行手数料と受取銀行手数料を忘れない
銀行経由の送金では、送金元と受取先の間に中継銀行が入ることがあり、そこで別途手数料が差し引かれる場合があります。受取側の銀行が独自に手数料を取ることもあります。
この部分は事前に確定しないことも多く、「見積もりでは届くはずだった額より少なかった」という食い違いの主な原因です。送金人負担にできるかどうか、いくらかかるかを申込前に確認しておきましょう。海外送金の申込画面で出てくる英語表記に迷ったときは、『海外送金』をするときに知っておきたい『英語』が役に立ちます。
事業者のタイプ別の特徴|銀行・店舗型・オンライン型
事業者は大きく3タイプに分けられます。どれが優れているという話ではなく、得意な場面が違います。高額なら銀行、現金で渡したいなら店舗型、少額〜中額をネットで完結させたいならオンライン型、というのが大まかな住み分けです。
①銀行(SWIFT送金)
世界中の銀行をつなぐネットワークを使う、昔からある方法です。高額を送れること、法人の支払いなど記録が重視される場面に強いことが利点です。一方で、手数料は3タイプのなかで高めになりがちです。
実際の水準を見てみましょう。三菱UFJ銀行が公表している個人向けの外国送金手数料は、インターネットバンキングからの仕向送金が2,500円、店頭窓口からだと7,000円。これに円為替取扱手数料が送金金額の0.050%(最低2,500円)、支払銀行手数料を送金人が負担する場合はさらに3,000円が加わります(同行公式サイト「外為手数料」ページ・2026年3月2日現在の掲載内容/2026年10月1日以降に改定予定と案内されています)。
ネット系銀行はもう少し抑えられており、楽天銀行の海外送金手数料は1取引あたり750円、日本円のまま送る場合の円貨送金手数料が3,000円、中継銀行手数料を送金人が負担する場合が1,000円です(同行公式サイト・2026年7月時点)。同じ「銀行」でも差が大きいことがわかります。
②店舗・対面型の資金移動業者
コンビニや街の店舗、専用のアプリから申し込み、受取人が現地の窓口で現金として受け取れるタイプです。相手が銀行口座を持っていない場合や、口座インフラが整っていない国へ送る場合に選択肢になります。
特定の国・地域に強いサービスが多く、その回廊ではレートも競争的なことがあります。ただし前述のとおり、第二種の登録なら1回100万円以下という上限があります。
③オンライン完結型の送金サービス
申込から着金確認までスマートフォンで完結するタイプです。法律上はこれも資金移動業者ですが、手数料と為替レートを分けて表示する会社が多く、コストの内訳が確認しやすいのが特徴です。
たとえばWiseは、両替に使うレートをミッドマーケットレートと明記したうえで、手数料を別建てで表示しています。手数料は通貨によって異なり、公式の料金ページでは0.73%〜と案内されています(2026年7月時点)。
ただし、どのタイプでも「常に最安」はありません。送金先の通貨、金額、その日の相場、キャンペーンの有無で順位は入れ替わります。だからこそ、送るたびに手順③の見積もりを取り直すのがいちばん確実です。
送金前に「実際にいくら届くか」を確かめる
ここまで読んで「結局、自分のケースだといくら届くの?」と思われたはずです。それを確かめる方法はひとつ、実際の見積もり画面に自分の条件を入れてみることです。
Wiseは両替に使うレートを市場の実勢レート(ミッドマーケットレート)と明記し、手数料を別建てで表示しています。送金手続きに進む前の画面で、受取人に届く金額まで確認できます。まずはここで1つ目の数字を取り、それを基準に他社と比べてみてください。
※金額の確認は無料です。実際に送金するまで料金は発生しません。
まとめ|比べるのは「届く額」だけでいい
海外送金の比較は、覚えることを減らすほどうまくいきます。最後に要点を整理します。
- コストは送金手数料と為替レートの上乗せの2つ。大きいのは後者
- 上乗せ率は(適用レート − ミッドマーケットレート)÷ ミッドマーケットレートで自分で計算できる
- 比べるときは条件をそろえ、「受取人に届く額」という1つの数字だけを並べる
- 手数料・レート・日数・受取方法・上限の5項目を確認する
- 中継銀行手数料と受取銀行手数料は見積もりに含まれないことがある
- 夜間・休日はレートが不利になる事業者があるので、急ぎでなければ平日の日中に
「どこが一番安いか」は、送金先・金額・タイミングで変わります。だからこの記事では順位をつけませんでした。かわりに、あなたが自分で3社ぶんの見積もりを取れるようになることを目指しました。一度この手順を覚えてしまえば、次からは5分で終わります。
留学費用の送金など、まとまった金額を定期的に送る予定がある方は、海外留学の学費送金ガイドもあわせてご覧ください。
※本記事に記載した手数料・レートの条件は、各社および金融庁の公表情報にもとづく2026年7月時点のものです。最新の条件は必ず各社の公式サイトでご確認ください。本記事は送金コストの比較方法を解説するものであり、特定の金融商品の取得や運用をすすめるものではありません。


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