【2026年版】個人輸入の関税率の調べ方|HSコードと簡易税率の確認手順

2024-02-15

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2026年8月時点の税関・財務省・日本関税協会の公表内容に合わせて全面的に見直しました

海外のサイトで買い物をするとき、「この商品の関税率は何%なんだろう」と調べようとして、途中であきらめた経験はありませんか。

関税率は品目ごとに細かく決まっていて、同じコーヒーでも、煎ってあるか、カフェインを抜いてあるか、どこの国から来たかで変わります。ただ、調べる順番さえ分かっていれば、無料のツールで自分で確認できます

この記事では、自分が買おうとしている商品の関税率を、実際に画面をたどって調べる手順を解説します。関税そのものの仕組み(誰が・いつ・いくら払うのか)は関税とは?個人輸入で誰が・いつ・いくら払うのかで扱っているので、あわせて読んでみてくださいね。

貨物船・貨物列車・トラック・航空機とパレット積みの荷物を描いた輸出入のイメージ図

結論:関税率は「区分を決める→税率表で引く」の2ステップで調べられます

関税率を調べる作業は、①自分の荷物に簡易税率と一般の関税率のどちらが使われるかを見分ける、②その税率表で自分の商品を引く、この2つだけです。個人の海外通販なら、①でほぼ答えが出てしまうことも珍しくありません。

②で使う無料のツールは、次の2つです。どちらも同じ「実行関税率表」の内容を見るためのものなので、使いやすいほうを選んで構いません。

  • 税関の実行関税率表輸入統計品目表)……税関が公開している原典
  • 日本関税協会のWebタリフwebタリフ)……原産国を選んで検索できるWeb版

そして、自分では判断がつかないときのために、税関に事前に聞ける事前教示制度があります。記事の後半で紹介します。

先に知っておいてほしいことこの記事で調べられるのは税率です。実際の税額は「課税価格 × 関税率」で決まり、品目の分類も課税価格の認定も、最終的に判断するのは税関です。ここで調べた数字は目安であり、あなたの荷物の税額を保証するものではありません。

まず、自分の荷物が「簡易税率」か「一般の関税率」かを見分けます

航空機・貨物船・トラック・契約書・世界地図を並べた国際貿易のイメージ図

ここが最初の分かれ道です。税関によると、一般貨物または郵便小包で、課税価格の合計額が20万円以下の場合は、一般の関税率とは別に定められた「簡易税率」が適用されます(税関「少額輸入貨物の簡易税率」/2026年8月時点)。

個人の海外通販は、ほとんどがこの20万円以下におさまります。つまり多くの人がまず見るべきなのは、数千品目に分かれた一般税率ではなく、7つに束ねられた簡易税率の表ということです。

課税価格20万円以下は、この7区分から探します

簡易税率は、一般の関税率を7つの区分にまとめたものです。個人輸入でも商業輸入でも使えます。

区分品目の例関税率
1酒類(ワイン/焼酎などの蒸留酒/清酒・りんご酒 など)ワイン70円/L
蒸留酒20円/L
清酒・りんご酒等30円/L
2トマトソース、氷菓、なめした毛皮(ドロップスキン)、毛皮製品 など20%
3コーヒー、茶(紅茶を除く)、なめした毛皮(ドロップスキンを除く) など15%
4衣類および衣類附属品(メリヤス編み・クロセ編みのものを除く) など10%
5プラスチック製品、ガラス製品、卑金属(銅・アルミニウムなど)製品、家具 など3%
6ゴム、紙、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品無税
7その他のもの5%

出典:税関「少額輸入貨物の簡易税率」(2026年8月時点)

雑貨や小物の多くは区分5か区分7に入るため、3%か5%あたりに落ち着くことが多いと考えておくと見当がつけやすくなります。

簡易税率が使えない品目もあります

次のものには簡易税率が適用されず、一般の関税率で計算されます。税関が例として挙げているのは以下の品目です(2026年8月時点)。

  • 米などの穀物とその調製品
  • ミルク、クリームなどとその調製品
  • ハムや牛肉缶詰などの食肉調製品
  • たばこ、精製塩
  • 旅行用具、ハンドバッグなどの革製品
  • ニット製衣類
  • 履物
  • 身辺用模造細貨類(卑金属製のものを除く)

太字にした3つは、課税価格が1万円以下でも関税が免除されない品目とほぼ重なります。革のバッグ、Tシャツやセーターなどのニット、革靴やスニーカーは、海外通販でいちばん税金の話がこじれやすい商品だと覚えておいてください。免税の例外については関税とは?個人輸入で誰が・いつ・いくら払うのかで整理しています。

また、携帯品・別送品(自分で持ち帰る荷物)や、関税が無税・免税になるものにも簡易税率は使われません。

あえて一般の関税率を選ぶこともできます

見落とされがちですが、税関は「輸入者が、これら輸入貨物の全部について一般の関税率の適用を希望した場合には、一般の関税率を適用します」と明記しています(2026年8月時点)。

これが効いてくるのが、EPA(経済連携協定)を結んでいる国から届く商品です。簡易税率のほうが高くなるケースでは、一般の関税率を選ぶ余地があります。だからこそ、このあと紹介する税率表の引き方を知っておく意味があります。

ただし「全部について」と書かれているとおり、荷物の一部だけ一般税率、残りは簡易税率という選び方はできません

課税価格が20万円を超えると、一般の関税率になります

課税価格の合計額が20万円を超えると簡易税率は使えず、実行関税率表の一般の関税率で計算されます。あわせて手続きも、税関が税額を計算する方式から、自分で申告する方式(申告納税方式)に変わります。

個人使用の「0.6掛け」は2028年4月に廃止されますいまは、個人が自分で使うために輸入する貨物の課税価格を、海外小売価格に0.6を掛けた金額とする特例があります。ただし関税定率法等の一部を改正する法律(令和8年法律第5号)でこの特例の廃止が決まっており、施行は令和10年(2028年)4月1日です(財務省「関税定率法等の一部を改正する法律案」の概要)。2026年8月時点では0.6掛けは有効で、税関の公式ページも0.6で説明しています。「2026年4月に廃止された」と書いている解説を見かけますが、法令本文で確認したところ、この条項の施行は2028年4月1日です。なお同じ財務省の資料では、簡易税率の税率水準や適用除外品目、1万円の少額免税制度についても「引き続き検討すべき事項」として見直しの検討が挙げられています。

手順1:税関の実行関税率表で調べる

黄色い背景に飛行機の模型と段ボール箱を並べた、国際輸送のイメージ写真

実行関税率表は、日本へ品物を輸入するときの税率をまとめた表です。税関のサイトから誰でも見られます。

入口は税関「輸入統計品目表(実行関税率表)」です。ここで大事なのは、いちばん上にある最新の版を選ぶこと。実行関税率表は協定の発効や税率改定のたびに更新され、2026年は1月1日版・4月1日版・7月9日版・8月1日版と、8月時点ですでに4つの版が公開されています。古い版を見ていると、税率がずれていることがあります。

「部」と「類」から自分の商品にたどり着きます

実行関税率表は、世界中の品物を21の大きなカテゴリー()に分け、さらに97の種類()に分類しています。まず、自分の商品がどの類に入るかを探します。

例として、コーヒー豆の関税率を調べてみましょう。コーヒーは第2部「植物性生産品」のなかの第9類「コーヒー、茶、マテ及び香辛料」にあることが分かります。

実行関税率表の分類一覧で、第2部・第9類「コーヒー、茶、マテ及び香辛料」の行と税率リンクが赤枠で示されている画面
※画面は税関の実行関税率表。版によって表示が変わるため、最新版でご確認ください

税率欄には4つ以上の税率が並びます

類の「税率」をクリックすると、コーヒーのなかでも、煎ってあるか/煎っていないか、カフェインを除いてあるか/いないかといった細かい分類が表示されます。

「煎ったコーヒーでカフェインを除いたもの」を見ると、基本税率20%、WTO協定税率12%、特恵税率10%と並んでいます。さらに原産地がEPAを結んでいる国であれば、国ごとに決められた低い税率が適用されます。

税率は原則として、特恵税率→協定税率→暫定税率→基本税率の順に優先して適用されます(税関/2026年8月時点)。特恵税率には適用条件があるので、詳しくは税関「税率決定までの流れ」を確認してください。

実行関税率表の第9類の税率表。HSコード0901.22(煎ったコーヒーでカフェインを除いたもの)の行に基本20%・WTO協定12%・特恵10%と表示されている画面
※画面は2023年4月1日現在の実行関税率表です。税率は改定されるため、必ず最新版でご確認ください

この12%がそのまま使えるとは限りませんコーヒーは簡易税率の区分3にあたるため、課税価格が20万円以下ならまず15%で計算されます。実行関税率表のWTO協定税率12%やEPAの無税を使いたい場合は、前述のとおり「輸入貨物の全部について一般の関税率の適用を希望する」必要があります。表の数字を見つけただけで安心せず、どちらの税率で計算されるのかまで確認してください。

手順2:日本関税協会のWebタリフで調べる

Webタリフは、日本関税協会が公開している検索サービスです。原産国を選んでから検索できるので、EPA税率まで含めて確認したいときはこちらが早く済みます。編集部が2026年8月に確認したところ、ログインなしで検索画面を利用できました。

入口は日本関税協会「webタリフ」です。原産国・地域を選んだうえで、「一覧から参照」「統計番号」「キーワード」の3通りで探せます。

webタリフのトップ画面。原産国・地域の選択欄、一覧から参照、統計番号とキーワードの検索欄が赤枠で示されている
※画面は2024年1月1日版のwebタリフです。現在は版の表記が更新されているほか、URLも変わっています

原産国を選んでから、部・類をたどります

ここでは原産国にフィリピンを選び、「いったコーヒー豆、カフェインを除いたもの」を探してみます。国または地域を選んで「一覧から参照」をクリックすると、部と類の一覧が表示されます。

webタリフで原産国にフィリピンを選び、第2部・第9類「コーヒー、茶、マテ及び香辛料」を赤枠で示した部・類の一覧画面

類を選ぶと、その類に含まれるHS番号の一覧が出てきます。調べたい品物のHS番号をクリックします。

webタリフの第9類の品名一覧で、HS番号09.01のコーヒーの行が赤枠で示されている画面

原産国を選んでおくと、EPA税率まで一度に見えます

税率の一覧が表示されるので、「コーヒー(いったものに限る。)カフェインを除いたもの」の行を見ます。基本20%、WTO協定12%、特恵10%。そして原産国がフィリピンの場合は、EPAにより無税であることが読み取れます。

webタリフの第9類の税率一覧。HS0901.22の行に基本20%・WTO協定12%・特恵10%、フィリピン欄は無税と表示されている画面
※画面は2024年1月1日版のwebタリフです。税率は改定されるため、最新版でご確認ください

「他法令」を確認できるのがWebタリフの強みです

Webタリフには、税率とは別にもうひとつ便利な表示があります。「他法令等」の欄です。

品物によっては、税関の輸入許可を受ける前に、ほかの法律にもとづく手続きが必要になります。これを「他法令の確認」といい、約30の法令が関係します。HS番号のページを開くと、その品目に適用される可能性のある法令が表示されます。

コーヒー豆の場合は植物防疫法食品衛生法が挙がっているので、それぞれの手続きが要るかどうかを確かめる必要があります。とくに植物防疫法は、コーヒーの生豆や種子など「栽培に使える状態のもの」で引っかかりやすい法令です。

webタリフのHS0901.22の詳細ページ。関税率と経済連携協定税率の一覧に加え、他法令等の欄に植物防疫法・食品衛生法が赤枠で示されている画面
※画面は2024年1月1日版のwebタリフです。表示されるのは適用の可能性がある法令で、商品によって対象外の場合もあります

税率表を引くために必要な「HSコード」とは

コンテナをクレーンでトレーラーに積み込む作業員を描いた通関のイメージ図

実行関税率表やWebタリフに並んでいる番号がHSコードです。正式には “Harmonized Commodity Description and Coding System”(商品の名称および分類についての統一システム)といいます。

国際貿易で扱うすべての商品につけられている番号で、日本もHS条約が発効した1988年からこの仕組みにもとづく関税率表を使っています。「HS番号」「輸出入統計品目番号」「関税番号」「税番」など呼び方はいろいろですが、指しているものは同じです。

HSコードがあると、商品が世界共通で通じます

HSコードは、輸出入される商品に割り当てられた品目分類番号です。国によって商品名が違っても、製品名だけでは中身が分からなくても、HSコードがあれば「これは何か」が世界共通で伝わります

そしてHSコードから、その商品に適用される関税率や、原産地を判定するルールをたどれます。関税率を調べる作業は、実質的には「自分の商品のHSコードを決める作業」だと言い換えられます。

最初の6ケタが世界共通、以降は国ごとの細分です

HSコードの最初の6ケタは世界共通の番号で、それ以降は各国が独自に細分しています。単に「HSコード」というときは、通常この最初の6ケタを指します。

構造は「類」「項」「号」からなり、大分類の「部」から順に細かくなっていきます。「いったコーヒー豆、カフェインを除いたもの」の場合は0901.22-000で、内訳はこうなります。

← 表は横にスクロールできます

統計細分(下3ケタ)
090122000
コーヒー、茶、マテ及び香辛料コーヒー(いってあるかないか又はカフェインを除いてあるかないかを問わない。)、コーヒー豆の殻及び皮並びにコーヒーを含有するコーヒー代用物コーヒー(いったものに限る。)カフェインを除いたもの国ごとに異なる

自分で判断できないときは、税関に事前に聞けます

ここまでの手順をたどっても、自分の商品がどの番号に入るのか判断できないことはよくあります。素材が混じっているもの、複数の機能があるもの、セットで売られているものは、専門家でも迷います。

そういうときのために、税関には事前教示制度があります。輸入を予定している貨物の関税率表上の分類や税率を、あらかじめ税関に照会して回答をもらえる制度です。

税関の案内によると、内容は次のとおりです(2026年8月時点)。

  • 原則は文書での照会。「事前教示に関する照会書(税関様式C第1000号)」に見本などの参考資料を添えて、輸入を予定している税関に提出します
  • 回答は、照会書の受理から原則30日以内(行政機関の休日は算入しない)に文書で交付されます
  • 事前教示回答書の有効期間は3年間で、輸入申告の審査の際に尊重されます
  • Eメールでも照会できますが、口頭やEメールによる照会は、審査で尊重される取扱いにはなりません

過去の回答は事前教示回答(品目分類)の検索で公開されています。似た商品の事例があれば、それだけでも判断の助けになりますよ。

「そこまで大げさにしたくない」という場合は、各税関の税関相談官に電話で相談できます。手続きの流れや必要書類といった一般的な疑問は、ここで解消できます。

関税率は変えられませんが、決済に乗る手数料は減らせます

調べれば分かるとおり、関税率は法律と協定で決まっているので、買う人の工夫で下げられるものではありません。できるのは、税率の低い区分の商品を選ぶことと、免税ラインを意識することくらいです。

いっぽうで、海外通販にはもうひとつ、削れる余地のあるコストがあります。カード決済のときに上乗せされる「海外事務手数料」です。外貨建てで支払うと、多くの日本のクレジットカードでは請求時に数%が上乗せされます。関税率を1%刻みで調べたのに、決済で2%取られていた、ということも起こります。

この部分を抑える手段として使われているのが、外貨をアプリ内で持てるタイプのカードです。

Wiseは、両替に使うレートを実勢レート(ミッドマーケットレート=ニュースやGoogleで表示される素の為替レート)と明記したうえで、両替手数料を別建てで表示しています。編集部が2026年7月に公式サイトを確認したところ、海外でのカード利用に海外事務手数料はかからないと記載されていました。

Revolutも、アプリで複数の通貨を持ち、その通貨のまま支払える仕組みです。海外事務手数料は全プラン0%と公式に記載されていますが、両替手数料の無料枠や週末の上乗せはプランによって変わります。申し込む前に公式サイトのプラン比較で条件を確認してください。

どちらが向いているかは、買う頻度と金額、使う通貨で変わります。カードごとの違いは海外で使えるおすすめデビットカード3選でも比較しています。

まとめ|調べる順番が決まれば、関税率は自分で確認できます

最後に、この記事の手順を整理します。

  • 課税価格の合計額が20万円以下なら、まず簡易税率の7区分を見る。雑貨や小物は3%か5%に落ち着くことが多い
  • 革製品・ニット製衣類・履物などは簡易税率が使えず、一般の関税率で計算される。1万円以下でも免税されない品目とほぼ重なる
  • 一般の関税率は実行関税率表Webタリフで引く。必ず最新版を選ぶ
  • 原産国まで含めて見たいときはWebタリフが早い。他法令の有無も同じ画面で確認できる
  • 関税率を調べる作業は、実質的に自分の商品のHSコードを決める作業
  • 判断できないときは事前教示制度(文書照会・有効期間3年)か、税関相談官への電話相談を使う
  • 最終的に分類と税額を決めるのは税関。調べた数字はあくまで目安

関税の仕組みそのもの(誰が・いつ・どうやって払うのか、消費税や為替換算の扱い)は関税とは?個人輸入で誰が・いつ・いくら払うのかにまとめています。2本あわせて読んでおけば、次の海外通販では買う前に見当がつけられるようになりますよ。

※本記事に記載した税率・制度の内容は、税関・財務省・日本関税協会の公表情報にもとづく2026年8月時点のものです。実行関税率表は年に複数回改定され、制度も改正されることがあるため、実際に輸入する前に必ず税関の公式サイトでご確認ください。本記事は調べ方を解説するものであり、個別の税額を保証するものではありません。

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