JCBの為替レートや手数料をわかりやすく解説|クレジットカード比較
2023-10-09
「JCBの為替レートがどのくらいか知りたい」
「海外で利用するカードの手数料が一番安いのはどのカード?」
海外旅行によく行く方のなかには、上記のように考えている方もいるでしょう。
海外でクレジットカードやデビットカードを利用すると、為替レートや手数料が上乗せされ、日本円でいくら請求されるのか不安になります。
JCBやVisaなどの国際ブランドは、独自で基準レートを決めており、毎日通貨ごとに異なるため要注意です。
本記事ではJCBの為替レートや、レートが計算されるタイミングなどを解説し、通貨ごとにお得な国際ブランドを調査した結果を発表します。
海外でよくクレジットカード・デビットカードを利用する方や、手数料を安く済ませたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
JCBの為替レートとは?
JCBの為替レートとは、JCBが毎日通貨ごとに決めている「基準レート」を指し、毎日1回更新されます。
市場(為替)レートとの違いは、次のとおりです。
市場(為替)レート | JCBの為替レート |
外国為替市場での取引されるレート 市場の動きに応じて常に変わる | 市場レート+手数料で定めたもの 基準レートは毎日1回更新される |
JCBは為替レート(基準レート)を公式サイトで公表しています。
のちほど「JCBの為替レート(今日・過去分)を調べる方法 」の章で詳しく解説します。
JCBの為替手数料とは?
海外でJCBのクレジットカード・デビットカードを利用すると、一般的に現地通貨で決済をおこない、請求は後日「円換算」で届きます。
円換算された請求金額は実際の決済金額に加え、「両替手数料」が上乗せされます。
両替手数料とは、「為替手数料」と「海外事務手数料」の2つあわせたものです。
海外事務手数料は、国際ブランドとクレジットカードの組み合わせにより異なるため、一律ではありません。
国際ブランドとクレジットカードによる、海外事務手数料の一例は以下の表を参考にしてください。
クレジットカード | JCB | Visa | Mastercard |
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 1.63% |
三井住友カード(NL) | – | 2.20% | 2.20% |
EPOS Gold | – | 1.63% | – |
ANAカード(ワイドゴールドカード) | 1.60% | 2.16% | 2.16% |
国際ブランドとクレジットカードの組み合わせで、手数料が異なることがわかります。
海外でクレジットカード・デビットカードを利用する際の海外事務手数料を節約したい方は、カードを発行する前によく確認しましょう。
JCBなどのクレジットカードの為替レートが適用されるのはいつ?
JCBなどのクレジットカード・デビットカードの為替レートが適用されるのは、海外で利用したデータが、各国際ブランドの決済センターに届いた時点です。
買い物や食事でカードを利用した日の為替レートではないため、覚えておきましょう。
海外でカードを利用したデータが、決済センターに届くのは通常2~4日かかり、状況によりさらにかかるケースもあります。
カードを利用した日と、利用データが決済センターに届いたときの為替レートが異なれば、日本円にした際、金額のズレが生じるため要注意です。
日本円での正確な利用額(請求額)を確認したい方は、利用明細で確認しましょう。
JCBの為替レート(今日・過去分)を調べる方法
前述のとおり、JCBの為替レート(基準レート)は、公式サイトで確認でき、過去のレートも調べられます。
JCBの為替レートの確認方法や、利用額の目安を計算する方法を解説します。
JCBの為替レートは毎日公表されている
JCBの為替レート(基準レート)は、公式サイト内「海外でのお取り引きにおける基準レート」で確認できます。
基準レートが公表されており、海外で利用した金額の目安を自分で計算できます。
小数点第3位以下は切り捨てられている点と、利用データが決済センターに届く日がわからないため、あくまで目安の利用額です。
計算方法はのちほど解説する「JCBの為替レートで計算・確認する方法 」を参考にしてください。
ほかの国際ブランドのVisaやMastercardは、為替レートを公表しておらず、計算しないとわかりません。
過去の為替レートも確認できる
JCBは過去の為替レート(基準レート)も確認できます。
公式サイト内「Base rate」のページから、過去3か月分の基準レートを調べられます。
ただし、レートの基準がすべての米ドルのため、注意が必要です。
日本円の基準レートを調べたいときは、「JPY」を探して、JPYの左側にある「Sell」の数字が基準レートです。
JCBの為替レートで計算・確認する方法
JCBの為替レート(基準レート)で利用額の目安を計算する方法は、電卓を利用します。
計算式は次のとおりです。
【決済額 × 海外事務手数料 × JCBの基準レート】
先ほど解説したとおり、海外事務手数料は国際ブランドとクレジットカード・デビットカードの組み合わせにより異なるため、調べる必要があります。
2023年10月3日、JCBの楽天カードをハワイで1,000ドル決済したときの、日本円での利用額(請求額)の目安を計算してみましょう。
1,000ドル(決済額)×1.63%(楽天カードの海外事務手数料)×150.08(JCBの基準レート)=約152,526円
本章の執筆時点での米ドルの市場為替レート*¹は149.68円のため、1,000ドルの利用で「2,846円程度」の手数料がかかる計算です。
※市場レート:Googleにて「1USD to Yen」と検索した結果した際に表示される為替レート
実際に基準レートが適用された日や、正確な利用額(請求額)を知りたい方は、「MyJCB」か利用明細で確認しましょう。
【JCB、Visa、Mastercard|クレジットカード為替レート比較】
ドルやウォンなど通貨別お得な国際ブランドを選ぼう
前述のとおり、海外で利用したクレジットカード・デビットカードの金額には、国際ブランドごとの為替レート(基準レート)が上乗せされます。
しかし、VisaやMastercardは基準レートを計算しないとわからず、比較しづらい傾向があります。
そのため国際ブランドごと・通貨ごとに為替レートを調査し、比較する表を作成しました。
調査結果は以下の表を参考にしてください。
【外貨で決済、円で支払うときの為替手数料(スプレッド)】
Visa | Mastercard | JCB | |
アメリカドル(USD) | 0.40% | 0.30% | 0.20% |
ユーロ(EUR) | 0.30% | 0.30% | 0.30% |
中国人民元(CNY) | 0.80% | 0.80% | 1.20% |
韓国ウォン(KRW) | 0.90% | 0.80% | -0.10% |
オーストラリア・ドル(AUD) | 1.00% | 1.00% | 0.20% |
シンガポールドル(SGD) | 1.00% | 0.90% | 0.40% |
タイバーツ(THB) | 1.00% | 0.90% | 0.80% |
台湾ドル(TWD) | 0.30% | 0.40% | 0.80% |
インドネシア・ルピア(IDR) | 0.60% | 0.70% | – |
ベトナムドン(VND) | 0.40% | 0.40% | ‐ |
フィリピン・ペソ(PHP) | 0.30% | 0.70% | 0.40% |
ニュージーランド・ドル(NZD) | 0.70% | 0.70% | ‐ |
調査の結果、JCBが一番お得な通貨は次のとおりです。
- アメリカドル(USD)
- ユーロ(EUR)
- 韓国ウォン(KRW)
- オーストラリア・ドル(AUD)
- シンガポールドル(SGD)
- タイバーツ(THB)
JCBは日本の国際ブランドで、ハワイ・グアム・韓国・台湾など日本で人気の高い国では、問題なく利用できるケースがほとんどです。
ただし、VisaやMastercardと比べると加盟店数は劣るため、海外で利用する際は注意が必要です。
今回の調査結果を参考に、自分に最適でお得なクレジットカード・デビットカードを選びましょう。
海外で利用する際に、おすすめなカードを知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
- クレジットカード(Credit card)
【海外旅行におすすめ】クレジットカード7選|手数料・還元率比較 - デビットカード(Debit Card)
海外で使えるおすすめデビットカード3選|手数料やメリット徹底解説
JCBの為替レートに関するよくある質問
JCBの為替レートに関してよくある質問をまとめました。
気になる質問や疑問に思う点がありましたら、ぜひ参考にしてください。
Visaやマスターカードの為替レートの確認方法・調べ方はありますか?
VisaやMastercardの為替レートの確認方法・調べ方は、下記の記事で詳しく解説しています。
コンバーター(自動計算機)を利用すれば簡単に調べられるため、参考にしてください。
JCBのカードでドル決済したときの手数料はどのくらいですか?
JCBのカードで、アメリカドルを決済したときにかかる両替手数料は、海外事務手数料とJCBの基準レート(為替手数料)の2つです。
海外事務手数料は、カードと国際ブランドの組み合わせで異なります。
たとえば、本章執筆時点の2023年10月6日にJCBの楽天カードで、100ドル決済したときの手数料は、次のとおりです。
100ドル(決済額)×1.63(楽天カードの海外事務手数料)×148.71(JCBの基準レート)= 約15,113円
市場レートで換算した場合の100ドルが、14,891のため、約15,113円-14891円=約222円で手数料は「約222円」です。
楽天カードの為替レート・手数料はどれくらいですか?
楽天カードで、外貨決済したときにかかる手数料は、海外事務手数料と各国際ブランドの基準レートの2つです。
楽天カードの海外事務手数料は、JCB・Visa・Mastercardともに1.63%です。
JCBの為替レート(基準レート)は、毎日1回更新され、2023年10月6日のアメリカドルのJCB基準レートは、148.71と定められています。
VisaやMastercard基準レートも毎日定められていますが、公表されていません。
VisaやMastercard基準レートを知りたい場合や、利用額の目安を知りたいときは、下記を参考にしてください。
「Visaやマスターカードの為替レートの確認方法・調べ方はありますか? 」
まとめ:JCBなどの為替レートを知りクレジットカードを使い分けよう
JCBの為替レートや手数料、レートが適用となるタイミングなどを解説し、通貨ごとにお得な国際ブランドを徹底調査した結果を発表しました。
JCBの為替レート(基準レート)は、毎日1回更新されており公式サイトで確認できます。
海外でクレジットカード・デビットカードを利用した際は、利用データが各国際ブランドの決済センターに届いたときの基準レートで計算されます。
最もお得なクレジットカード・デビットカードは、国際ブランドや通貨ごとに異なるため、本記事を参考に自分に最適なカードを選んでください。
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