【2026年版】Mastercardの為替レートの調べ方|請求額を後から検証する手順

2023-10-08

※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。リンク経由で口座開設・ご利用があった場合、当社に紹介料が支払われることがあります。掲載内容やおすすめの順位に影響はありません。

帰国後にカードの利用明細を見て、「あれ、思ったより高い」と感じたことはありませんか。

海外で使ったMastercardの請求額は、決済した日のニュースの為替レートでは計算できません。Mastercardが決める基準レートに、カード会社の手数料が上乗せされたうえ、適用される日付も決済日とはズレるためです。

この記事では、Mastercardの為替レートを自分で調べる手順と、届いた明細が妥当かどうかをあとから検証する方法を解説します。「どのブランドが得か」より役に立つ、実務的な内容にしました。ぜひ参考にしてください。

※本記事の数値・手順は、編集部が2026年8月に各社の公式サイトで確認した内容です。手数料や画面は予告なく変更されるため、実際にご利用の際は必ず公式サイトでご確認ください。

先に結論:Mastercardのレートは「日付を指定して」調べます

Mastercardは公式サイトにCurrency Converter Calculator(通貨換算計算機)を用意しており、日付を指定して過去のレートも調べられます。ここがこの記事でいちばん実用的なポイントです。

やることは3つだけです。

  • ①自分のカードの海外事務手数料を調べる…カード発行会社の公式サイトで確認します
  • ②Currency Converter Calculatorに、決済額・通貨・日付・手数料を入れる
  • ③出てきた金額と、実際の請求額を見比べる…数十円のズレは正常です

「Mastercardのレートはいくらか」を暗記する必要はありません。調べ方さえ知っていれば、いつでも自分で確認できます。

日本円での請求金額=海外で利用した金額+両替手数料、という関係を3つの円で示した図

上乗せされる費用は、性格の違う2つに分かれます

海外での決済に上乗せされる「両替手数料」は、受け取る相手が違う2種類の費用の合計です。ここを分けて理解すると、比較のしかたが見えてきます。

両替手数料は、国際ブランドに支払う為替手数料と、カード会社に支払う海外事務手数料の2つに分かれることを示した図
※図に書かれた料率は2023年時点の目安です。海外事務手数料はその後に引き上げが相次いでおり、2026年8月時点では3%台のカードもあります(下の表を参照してください)

為替手数料:Mastercardの基準レートに織り込まれている分

Mastercardは毎日、通貨ごとの基準レートを決めています。市場の実勢レートに、Mastercard側の取り分がわずかに乗った水準です。

この分は明細に「手数料」として現れません。そして、どのMastercardを持っていても同じです。カードを変えても減らせない部分だと考えてください。

海外事務手数料:カードを発行した会社が決めている分

もう一方の海外事務手数料は、Mastercardではなく、カードを発行した会社(イシュア)が独自に決めています。だから同じMastercardでも、カードによって料率が違います。

この二段構えは、国際ブランドを問わず共通です。JCBは公式サイトで次のように説明しています。

下の基準レートに一定の率を加えた換算レートで日本円に換算します。実際に適用される換算レートは、カード裏面に記載のカード発行会社にお問い合わせください。

引用:JCB「海外でのお取り引きにおける基準レート」

編集部が2026年8月に公式サイトで確認できた料率は次のとおりです。

カード発行会社海外事務手数料改定の時期
エポスカード3.85%2025年7月1日から(改定前2.20%)
楽天カード3.63%(税込)2025年3月1日から(改定前2.20%)
三井住友カード3.63%(税込)
※銀聯は2.50%
2024年11月1日以降に同社へ到着した売上から(改定前2.20%)
アメリカン・エキスプレス3.5%改定時期は公式で確認できず
JCB(JCB発行のカード)1.60%(非課税)改定時期は公式で確認できず
編集部が2026年8月に各社の公式サイトで確認。同じ発行会社でもカードの種類により異なる場合があります

数年前まで2.2%前後が一般的でしたが、2024年から2025年にかけて引き上げが相次ぎました。いまは1.60%から3.85%まで、2倍以上の開きがあります。手持ちのカードの現在の料率は、必ず発行会社の公式サイトでご確認ください。

Mastercardは「オーソリの日時」、カード会社は「売上到着日」で見ています

ここは誤解が多いところです。Mastercardは計算機のページで、換算レートは「銀行が取引をオーソリ(承認)した日時」に対応すると説明しています。オーソリ時点のレートを適用できない場合に限り、取引が処理された日時のレートを使う、という仕組みです。

一方、実際に請求される円の金額は、カード発行会社の処理を通ってから決まります。三井住友カードは、決済センターに売上データが到着した日を換算日とし、その目安は利用日から2〜4日後と公式に案内しています。エポスカードも「決済センターに売上データが到着した時点」で換算され、利用日のレートでは換算されないと明記しています。

お店の締め処理の都合で、この間隔がもっと開くこともあります。ホテルや空港送迎など、後日まとめて請求されるサービスではとくに開きが出やすくなります。

つまり正確な適用日を利用者が特定するのは難しいのが実情です。明細を検証するときは、決済日から数日分を順に試してみるのがコツです。

Mastercardの為替レートを調べる手順

Mastercardの公式サイトにあるCurrency Converter Calculatorを使います。入力欄はシンプルで、翻訳しなくても迷いにくい作りです。

Mastercard公式のCurrency Converter Calculatorの入力画面。From、Amount、To、Bank Fee、取引日の選択欄が並んでいる
参考:Mastercard Currency Converter Calculator(編集部が撮影した入力画面の例)

基準レートだけを知りたいとき

  1. Mastercard公式のCurrency Converter Calculatorを開く
  2. Fromに決済した通貨(例:UNITED STATES DOLLAR – USD)を選ぶ
  3. Amountに「100」と入れる
  4. Toに「JAPANESE YEN – JPY」を選ぶ
  5. Bank Feeに「0」と入れる
  6. Select date of transactionで日付を選ぶ

結果に「1 United States Dollar = 〇〇 Japanese Yen」と表示されます。これがその日のMastercardの基準レートです。

Bank Feeを0にするのを忘れないでください。ここに数字が入っていると手数料込みの結果になり、基準レートそのものがわからなくなります。編集部が2026年8月に確認したところ、Mastercardの計算機はBank Feeが必須項目でありながら初期値は空欄でした(Visaの計算機には初期値2%が入っています)。空のままでは計算できないので、基準レートを見たいときは自分で「0」と入力してください。

請求額の目安を出したいとき

Bank Feeの欄に、自分のカードの海外事務手数料を入れます。たとえば3.63%のカードなら「3.63」です。

あとはAmountに実際の決済額、日付に決済日から数日後を入れれば、【決済額 × (1+海外事務手数料) × Mastercardの基準レート】が自動で計算されます。

Mastercardの計算機は、結果と一緒に「どの日のレートで、手数料何%を含んだ結果か」を文章で表示してくれます。日付を入れ間違えていないか、その場で確かめられるので便利です。

届いた明細を検証する使い方

この計算機がいちばん役に立つのは、請求が確定したあとです。

  1. 明細から、決済した現地通貨の金額と決済日を確認する
  2. 計算機に入れ、日付を決済日から1日ずつ後ろにずらして試す
  3. 請求額とほぼ一致する日付が見つかれば、その日に処理されたということです

どの日付でも大きく合わない場合は、現地で日本円決済(DCC)になっていた可能性があります。後述の項目を確認してみてください。

なお、この計算機はあくまで目安を出すツールです。実際の請求額を保証するものではありません。

「Mastercardが得」「Visaが得」という比較はできません

編集部の結論として、通貨ごとにお得な国際ブランドを決めることはできません。ブランド間の基準レートの差はごく小さく、しかも日によって入れ替わるためです。

ある1日を切り取れば「この通貨はMastercardが0.1%安い」という結果は出ます。しかしそれはその日だけの話で、翌週には逆転していることも珍しくありません。特定日の測定値を根拠に「この通貨はこのブランド」と決めるのは、実態に合っていません。

それよりも桁が違うのが、カードごとの海外事務手数料の差です。1.6%のカードと3.85%のカードでは2%以上開きます。10万円分の決済なら2,000円以上の差になり、ブランド間の0.1%とは比べものになりません。

ですので、この記事では特定のブランドやカードを「作るべき」とはおすすめしません。かわりに、次の2つをお伝えします。

  • 手持ちのカードの海外事務手数料を、出発前に確認する
  • 現地で日本円決済をすすめられたら断る

この2つは、レートと違って自分でコントロールできます。

ブランドを分けて2枚持つ意味は、レートではなく「使えるかどうか」

「MastercardとVisaを1枚ずつ持つべき?」とよく聞かれますが、これはレートの話ではありません。加盟店やATMによっては特定のブランドしか受け付けないことがあり、また不正利用の疑いでカードが一時停止することもあります。

2枚持ちの価値は「使えなかったときの保険」です。その前提で、どちらも海外事務手数料の低いカードにしておくのが理にかなっています。

カードの選び方は【海外旅行におすすめ】クレジットカード7選|手数料・還元率比較海外で使えるおすすめデビットカード3選|手数料やメリット徹底解説で扱っています。ほかのブランドはVisaの為替レートの調べ方JCBの為替レートの調べ方もご覧ください。

「日本円で払いますか?」は断ってください(DCC)

海外の店舗やATMで、「JPYで決済しますか、それとも現地通貨ですか」と聞かれることがあります。DCC(Dynamic Currency Conversion)と呼ばれる仕組みです。

日本円を選ぶと、換算するのは国際ブランドではなくお店側になります。Mastercardも計算機のページで、加盟店やATM運営者が換算した場合には、Mastercardの換算レートは適用されないと明記しています。これは通常、加盟店やATMの通貨ではなく自国通貨で支払うことを選んだときに起こる、という説明です。

同じ仕組みを、JCBは日本語でよりはっきり書いています。

日本円でのお支払いを選択された場合、お客様の同意された円額(レシート掲載)でのご請求になります。なお、当該日本円額は、JCBが定めるレートではなく、加盟店が独自に定めるレートで換算されています。

引用:JCB「海外でのお取り引きにおける基準レート」

三井住友カードも、日本円を指定した場合は「お店が決定した為替レートで日本円に換算されることから、弊社で日本円に換算する場合に比べて割高になる可能性があります」と公式に注意を促しています。しかもその場で同意した金額なので、あとから取り消せません。「日本円なら安心」という感覚とは逆の結果になりがちです。

断ってかまいません

Visaは公式のDCC専用ページで、加盟店とATM運営者は両方の通貨の金額・使うレート・上乗せする手数料を表示すべきで、「受けるか断るかの選択肢を与えるべきであり、消費者の代わりに選んではならない」としています。そして断っても買い物やATMでの引き出しができなくなることはないとも明記しています。遠慮する必要はありません。

  • 端末の選択肢では現地通貨のほうを選ぶ
  • 店員に聞かれたら「Local currency, please.」と伝える
  • レシートの通貨が円になっていたら、その場で取り消してもらう
  • 明細の通貨が希望と違っていたらカード発行会社に連絡する(三井住友カードも公式にそう案内しています)

とくにヨーロッパのホテルや観光地の店舗、空港のATMでよく出てきます。旅行前に家族と共有しておくと安心です。

海外事務手数料がかからない決済手段もあります

海外決済のコストの大半は、カード発行会社の海外事務手数料です。これを持たない仕組みを、旅行用に用意しておく手もあります。

編集部が2026年8月に公式サイトで確認したところ、Revolutは海外でのカード決済の海外事務手数料を全プラン0%と明記しています。両替は「外国為替市場のデータ等をベースに当社が決定したレート」で行われ、為替手数料はスタンダードプランで月30万円まで無料、超過分に0.5%と別建てで表示されます(為替市場が閉まる金曜から日曜の時間帯は別途1.0%)。海外ATM出金もスタンダードで月25,000円までは無料枠があります(ATM設置事業者側の手数料は別途かかることがあります)。

Revolutの料金プランを確認する

またWiseは、両替のレートを実勢レート(ミッドマーケットレート)と明示し、手数料を0.73%〜と別建てで示しています。Wiseのデビットカードは海外利用に海外事務手数料がかからないと案内されています。

Wiseの手数料とレートを確認する

※どちらも銀行預金ではなく資金移動業者のサービスです。プランや手数料は変更されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の条件をご確認ください。

Mastercardの為替レートに関するよくある質問

Mastercardは基準レートの一覧を公表していますか?

一覧表としては公表していません。Currency Converter Calculatorに通貨と日付を入れて調べる形です。国際ブランドのなかでは、JCBだけが当日の基準レートを一覧で公開しています。

計算した金額と請求額が合いません

まず日付を1日ずつ後ろにずらして試してみてください。適用されるのは売上データが処理された日のレートで、決済日から数日遅れることがあります。それでも合わない場合は、Bank Feeに入れた料率が実際と違うか、現地で日本円決済になっていた可能性があります。

楽天カードや三井住友カードの為替手数料はいくらですか?

編集部が2026年8月に公式サイトで確認したところ、楽天カードは3.63%(税込)(2025年3月1日から)、三井住友カードも3.63%(税込)(2024年11月1日以降に到着した売上から。銀聯は2.50%)でした。いずれも改定前は2.20%です。この数年で改定したカードが多く、古い数字が検索結果に残っています。お手元のカードは必ず発行会社の公式サイトでご確認ください。

海外ATMでの引き出しにも同じレートが使われますか?

ブランドの基準レートが使われる点は同じですが、ATM利用手数料や、キャッシングの場合は利息が別にかかります。また現地のATM運営者が独自の手数料を上乗せすることもあります。ATMの画面に「日本円で引き出しますか」と出た場合も、DCCなので現地通貨を選んでください。

まとめ:レートは調べられます。手数料は選べます

Mastercardの為替レートについて、調べ方と明細の検証方法を解説しました。

  • Mastercardの基準レートはCurrency Converter Calculatorで調べられる。日付を指定できるので過去分も確認できる
  • 基準レートだけ見たいときはBank Feeを0にする
  • 適用されるのは売上データが処理された日のレート。決済日ではない
  • ブランド間の差より、カードごとの海外事務手数料の差のほうが大きい
  • 現地での日本円決済(DCC)は断る

レートは自分では動かせません。けれどどのカードで払うか、どの通貨で払うかは自分で決められます。まずは手持ちのカードの海外事務手数料を、公式サイトで確認するところから始めてみてください。

海外送金
シミュレーター
送金手数料・為替レートを一気に比較!

利用する

ご利用は無料です。

海外送金シミュレータータイトル
海外送金シミュレーター 利用する