【2026年版】JCBの為替レートの見方|基準レートの調べ方と請求額の計算方法

2023-10-09

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国際ブランドのなかで、その日の基準レートを一覧で公開しているのはJCBだけです。

VisaもMastercardも、レートを知るには計算機に金額と日付を入れる必要があります。JCBは公式サイトを開けば、主要15通貨のレートがそのまま並んでいます。今日のレートを確かめたいだけなら、JCBのページが一番早いのです。

この記事では、JCBの為替レートの見方請求額の計算方法、そしてJCBならではの注意点(海外で使えないお店がある問題)まで解説します。JCBカードをお持ちの方も、これから海外に行く方も、ぜひ参考にしてください。

※本記事の数値・手順は、編集部が2026年8月に各社の公式サイトで確認した内容です。手数料や画面は予告なく変更されるため、実際にご利用の際は必ず公式サイトでご確認ください。

先に結論:JCBの基準レートは公式サイトで毎日見られます

JCBの基準レートは、公式サイトの「海外でのお取り引きにおける基準レート」で公開されています。米ドル・ユーロ・韓国ウォンなど主要15通貨について、その日の換算日レートが1円あたりいくらかで表示されます。

ただし、ここに出ている数字がそのまま請求に使われるわけではありません。JCB自身がこう書いています。

日本で発行されたカード会員の方が海外加盟店でご利用の際、下の基準レートに一定の率を加えた換算レートで日本円に換算します。実際に適用される換算レートは、カード裏面に記載のカード発行会社にお問い合わせください。

引用:JCB「海外でのお取り引きにおける基準レート」

つまり、請求額は「JCBの基準レート」+「カード発行会社が加える一定の率」の2階建てです。後者は同じJCBブランドでもカードごとに違います。ここを押さえておけば、あとの話はすべてつながります。

日本円での請求金額=海外で利用した金額+両替手数料、という関係を3つの円で示した図

上乗せされる費用は2種類あります

海外でカードを使ったときに乗ってくる「両替手数料」は、受け取る相手が違う2つの費用の合計です。

両替手数料は、国際ブランドに支払う為替手数料と、カード会社に支払う海外事務手数料の2つに分かれることを示した図
※図に書かれた料率は2023年時点の目安です。海外事務手数料はその後に引き上げが相次いでおり、2026年8月時点では3%台のカードもあります(下の表を参照してください)

為替手数料:基準レートに織り込まれている分

JCBが毎日決める基準レートには、市場の実勢レートに対するJCB側の取り分が織り込まれています。明細に「手数料」として出てこないのが特徴です。

この部分はどのJCBカードでも共通で、カードを変えても減りません。

海外事務手数料:カード発行会社が決めている分

JCBの公式説明にある「一定の率」がこれです。決めているのはJCBではなく、カードを発行した会社なので、同じJCBブランドでもカードによって違います。

ここがJCBの記事として重要な点です。JCB自身が発行するカード(プロパーカード)の海外事務手数料は、公式に1.60%(非課税)と案内されています。一方、他社がJCBブランドで発行するカードは、その会社が決めた料率になります。

編集部が2026年8月に公式サイトで確認できた料率は次のとおりです。

カード発行会社海外事務手数料改定の時期
JCB(JCB発行のカード)1.60%(非課税)改定時期は公式で確認できず
アメリカン・エキスプレス3.5%改定時期は公式で確認できず
楽天カード3.63%(税込)2025年3月1日から(改定前2.20%)
三井住友カード3.63%(税込)
※銀聯は2.50%
2024年11月1日以降に同社へ到着した売上から(改定前2.20%)
エポスカード3.85%2025年7月1日から(改定前2.20%)
編集部が2026年8月に各社の公式サイトで確認。同じ発行会社でもカードの種類により異なる場合があります

数年前まで2.2%前後が一般的でしたが、2024年から2025年にかけて引き上げが相次ぎました。いまは1.60%から3.85%まで、2倍以上の開きがあります。手持ちのカードの料率は、必ず発行会社の公式サイトで最新のものをご確認ください。検索結果には古い数字がそのまま残っています。

なお海外キャッシングの1回払いについては、JCBは基準レートをそのまま換算レートとすると案内しています(事務手数料の加算なし)。ATM利用手数料と利息は別にかかります。

レートが決まるのは「支払い処理をした日」です

JCBの基準レートが適用されるのは、カードを使った日でも、口座から引き落とされる日でもありません。JCB Internationalが海外の加盟店に支払い処理を行った日(=換算日)です。

基準レートは、JCB International Co.,LTD. が海外の加盟店などに、ご利用代金の支払い処理を行った日を換算日とし、換算日の為替相場を基に決定します。実際のカードご利用日やお振替日ではありませんのでご注意ください。

引用:JCB「海外でのお取り引きにおける基準レート」

決済から換算日までの目安について、JCBの公式FAQは「利用日から約3〜10日後」と案内しています。お店の締め処理によっては、さらに遅れることもあります。

この点をVisaやMastercardと比べると、JCBは「換算日」という言葉で明示している分、仕組みがわかりやすいと言えます。ただしその日を利用者が選べないのは、どのブランドでも同じです。

JCBの為替レートを調べる2つの方法

JCBのレートは、日本円建てで見る方法米ドル建てで過去分まで見る方法の2つがあります。目的で使い分けてください。

今日のレートを日本円で見る

「海外でのお取り引きにおける基準レート」のページを開くだけです。

「2026年〇月〇日換算日の基準レート」という見出しの下に、USD(米ドル)、EUR(ユーロ)、GBP(イギリスポンド)、KRW(韓国ウォン)、THB(タイバーツ)、TWD(台湾ドル)、AUD(オーストラリアドル)など15通貨が「=〇〇 JPY」の形で並びます。

注意点が1つあります。JCBは小数点第3位以下を切り捨てて掲載していると明記しています(韓国ウォン・インドネシアルピア・ベトナムドンは第4位以下)。あくまで目安の数字だと考えてください。

過去のレートを調べる

過去分は、英語ページの「Base rate」で確認できます。ページ上部の日付リストから日を選ぶ形で、おおむね3か月分さかのぼれます。

ただし、こちらはすべて米ドル基準で表示されます。日本円を調べたいときは、通貨コード一覧から「JPY」の行を探し、「Sell」の数字を見てください。これが1米ドルあたりの円の値です。

ユーロやポンドなど米ドル以外の通貨を円で計算したいときは、その通貨のSellと、JPYのSellの両方を使って割り算する必要があります。少し手間がかかるので、日常的に使うなら日本円ページ、過去の明細を検証するなら米ドルページという使い分けが現実的です。

請求額の目安を計算する

JCBには請求額を自動計算してくれるツールがありません。電卓で計算します。

【決済額 ×(1+海外事務手数料)× JCBの基準レート】

たとえば100米ドルの買い物を、海外事務手数料3.63%のカードで支払い、換算日の基準レートが1米ドル=160.448円だった場合は、

100 × 1.0363 × 160.448 = 約16,627円

となります。換算日がいつになるかは利用者にはわからないので、決済日の前後数日のレートで幅を見ておくと安心です。

JCB特有の注意点:海外では使えないお店があります

レートより先に確認しておきたいのが、そもそもJCBが使えるかどうかです。

JCBが公表している数字では、加盟店は約7,200万店、カードが使えるのは160を超える国と地域です(2026年3月末現在)。決して小さくはありません。

ただし他の国際ブランドと比べると、海外での加盟店網には差があります。ハワイ・グアム・韓国・台湾など日本人旅行者の多い地域では使える店が多い一方、ヨーロッパの小さな店や現地の交通機関・自動券売機などでは断られることがあります。

JCBはこれを提携で補っています。公式サイトによると、

  • アメリカン・エキスプレスとの提携により、オーストラリア・ニュージーランド・カナダで利用できます
  • ディスカバー(Discover Network)との提携により、米国などで加盟店が広がっています
  • UnionPay(銀聯)とも提携しています

とはいえ、現場の端末が対応しているかどうかは店舗次第です。ですので、この記事では「JCBのレートが有利だからJCBを持つべき」とはおすすめしません。レートの差より、使えるかどうかのほうが旅行中は切実だからです。

現実的な対策は次の2つです。

  • 渡航先でJCBが使えるか、出発前にJCBの公式サイトで確認する(国・地域別の利用ガイドが用意されています)
  • VisaかMastercardのカードを1枚併用する。ブランドを分けておくと、片方が使えない場面をしのげます

カードの選び方は【海外旅行におすすめ】クレジットカード7選|手数料・還元率比較海外で使えるおすすめデビットカード3選|手数料やメリット徹底解説で扱っています。ほかのブランドのレートの調べ方はVisaの為替レートの調べ方Mastercardの為替レートの調べ方をご覧ください。

「JCBが一番お得な通貨」を決めることはできません

編集部の結論として、通貨ごとにお得な国際ブランドを決めることはできません。

ある1日を切り取れば「この通貨はJCBが0.1%安い」という結果は出ます。しかし基準レートは毎日決まり直すため、翌週には逆転していることも珍しくありません。ある日の測定値を根拠に「この通貨はこのブランド」と決めるのは、実態に合っていないのです。

それに対してカードごとの海外事務手数料の差は、桁が違います。1.60%のカードと3.85%のカードでは2%以上開き、10万円分の決済で2,000円以上の差になります。ブランド間の0.1%とは比較になりません。

ですので、特定のカードを「作るべき」とはおすすめしません。かわりに、次の3つをご提案します。いずれも自分でコントロールできることです。

  • 手持ちのカードの海外事務手数料を、出発前に公式サイトで確認する
  • 現地で「日本円で払いますか」と聞かれたら断る(次の項目で解説します)
  • ブランドを分けて2枚持つ。レート対策ではなく、使えないときの保険として

現地での「日本円払い」は不利になります(DCC)

海外の店舗やATMで「日本円で決済しますか? 現地通貨にしますか?」と聞かれることがあります。DCC(Dynamic Currency Conversion)という仕組みです。

この点について、JCBはとくにはっきりと公式サイトに書いています。

一部の海外加盟店でのカードご利用の際、日本円でのお支払いを選択いただける場合があります。日本円でのお支払いを選択された場合、お客様の同意された円額(レシート掲載)でのご請求になります。なお、当該日本円額は、JCBが定めるレートではなく、加盟店が独自に定めるレートで換算されています。

引用:JCB「海外でのお取り引きにおける基準レート」

ポイントは「JCBが定めるレートではなく、加盟店が独自に定めるレート」という部分です。ここまで説明してきた基準レートの話が、まるごと当てはまらなくなります。

しかもその場で同意した金額なので、あとから取り消せません。日本円で表示されると安心に見えますが、実際には不利になりやすい選択です。

断ってかまいません

JCBも公式の記事ページで「日本円での支払いは、手数料を店側で決めていて、現地通貨よりも高くなる可能性があるため現地通貨での支払いをおすすめします」と書いています。三井住友カードも同様の注意を出しています。

またVisaは公式のDCC専用ページで、加盟店やATM運営者は「受けるか断るかの選択肢を与えるべきであり、消費者の代わりに選んではならない」とし、断っても買い物やATMでの引き出しができなくなることはないと明記しています。遠慮する必要はありません。

  • 端末に選択肢が出たら現地通貨を選ぶ
  • 店員に聞かれたら「Local currency, please.」と伝える
  • レシートが円建てになっていたら、その場で取り消してもらう
  • 明細の通貨が希望と違っていたらカード発行会社に連絡する

親切のつもりで日本円を選んでくれる店員さんもいます。こちらから伝えるのが確実です。

海外事務手数料がかからない決済手段もあります

海外決済のコストの大半は、カード発行会社の海外事務手数料です。これを持たない仕組みを、旅行用に用意しておく手もあります。

編集部が2026年8月に公式サイトで確認したところ、Revolutは海外でのカード決済の海外事務手数料を全プラン0%と明記しています。両替は「外国為替市場のデータ等をベースに当社が決定したレート」で行われ、為替手数料はスタンダードプランで月30万円まで無料、超過分に0.5%と別建てで表示されます(為替市場が閉まる金曜から日曜の時間帯は別途1.0%)。

Revolutの料金プランを確認する

またWiseは、両替のレートを実勢レート(ミッドマーケットレート)と明示し、手数料を0.73%〜と別建てで示しています。Wiseのデビットカードは海外利用に海外事務手数料がかからないと案内されています。

Wiseの手数料とレートを確認する

※どちらも銀行預金ではなく資金移動業者のサービスです。プランや手数料は変更されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の条件をご確認ください。

JCBの為替レートに関するよくある質問

なぜJCBだけレートを公開しているのですか?

公開の理由までは公表されていません。事実として、JCBは当日の基準レートを一覧で公開しており、VisaとMastercardは計算機に入力する形をとっています。調べる手間という点では、JCBがもっとも簡単です。

公開されているレートで計算した金額と、請求額が違います

おもな理由は3つです。①換算日が決済日とズレている②公開値は小数点第3位以下が切り捨てられている③カード発行会社の海外事務手数料が加算される。とくに③を入れ忘れているケースが多いので、まず自分のカードの料率を確認してみてください。

JCBのカードで米ドル決済したときの手数料はいくらですか?

JCB自身が発行するカードなら1.60%(非課税)と公式に案内されています。ただし他社がJCBブランドで発行しているカード(楽天カードのJCBなど)は、その会社が決めた料率になります。「JCBブランドだからいくら」とは決まっていないので、お手元のカードの発行会社の公式サイトでご確認ください。

楽天カードの為替レート・手数料はどれくらいですか?

編集部が2026年8月に確認したところ、楽天カードの海外事務手数料は3.63%(2025年3月1日利用分から)です。適用される為替レートは、選んだ国際ブランドの基準レートによります。ほかのカードについては、それぞれの発行会社の公式サイトをご確認ください。

海外キャッシングの場合はどうなりますか?

JCBは、海外キャッシング1回払いについては基準レートをそのまま換算レートとする(海外事務手数料の加算なし)と案内しています。かわりにATM利用手数料と利息がかかります。利息は日数計算なので、帰国後すぐに繰上返済すれば負担を抑えられます。現地ATM側が独自の手数料を取る場合もあります。ATM画面の「日本円で引き出しますか」もDCCなので、現地通貨を選んでください。

まとめ:レートは見られます。手数料は選べます

JCBの為替レートについて、見方と計算方法、そして注意点を解説しました。

  • JCBは国際ブランドで唯一、その日の基準レートを一覧公開している
  • 公開値は小数点第3位以下切り捨ての目安。過去分は英語のBase rateページで約3か月分
  • 適用されるのは「換算日」=JCBが加盟店に支払い処理をした日のレート
  • 請求額は基準レート+カード発行会社の海外事務手数料の2階建て。JCB発行のカードは1.60%(非課税)
  • JCBは海外で使えない店もあるため、他ブランドの併用が現実的
  • 現地での日本円決済(DCC)は断る

レートは自分では動かせません。けれどどのカードで払うか、どの通貨で払うかは自分で決められます。まずは手持ちのカードの海外事務手数料を確認するところから始めてみてください。

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