銀行口座がなくても海外からの送金を日本で受け取る方法を徹底解説
2023-11-16
「海外から日本へ送金された現金の受け取り方法を知りたい」と考えている方もいるでしょう。
外国人は日本に来てもすぐには口座が開設できず、お金が足りなくなることがあるのではないでしょうか。
結論、海外送金事業者の現金受取サービス(CashPickup)を利用すれば、銀行口座がなくてもお金を受け取ることが可能です。
本記事では、訪日外国人向けに銀行の基礎知識や、銀行口座がなくとも日本で海外送金を受け取る方法を解説します。
母国からの送金を受け取りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
【徹底解説】外国人の銀行口座開設
外国人が日本で銀行口座を開設するために必要な期間や必要書類、起こり得る問題について解説します。
外国人は日本に6か月以上滞在した後、初めて銀行口座が開設できる
大前提として日本に移住しても、日本の銀行で普通口座を開設できるのは、在留期間が6か月以上の方のみです。
※ゆうちょ銀行は、滞在3か月でも外国人の銀行口座を解説できる場合があります。
日本は外国人の受け入れを推進する一方、国際的なテロ犯罪やマネーロンダリング対策にも力を入れているため、すぐには口座開設ができません。
ただし、在留期間が3か月以上の場合は、おこなえる手続きに制限がある、非居住者円預金口座が開設できます。
銀行により制限が異なるため、早めに口座を開設したい方は問い合わせてみましょう。
口座が開設できないと賃貸契約が結べない、日本での生活費が尽きるなどの可能性があり、注意が必要です。
賃貸契約・銀行口座開設問題
日本に移住する外国人は、銀行口座がなければ賃貸を契約できない一方、住所(賃貸)がなければ口座を開設できない可能性があります。
先ほども解説したとおり、国際的なテロ犯罪やマネーロンダリング対策で、銀行口座の開設が厳しいことが原因です。
なかには口座を開設できない外国人向けに、賃貸の家賃の銀行振込や現金手渡しに対応しているオーナーや管理会社もあります。
日本に移住する際は、上記の「鶏が先か卵が先か問題」があるのを認識しておきましょう。
外国人が銀行口座開設に必要な書類
外国人が銀行口座の開設に必要な書類は、次のとおりです。
- 本人確認書類:在留カード、パスポート、健康保険証など
- 住所確認書類:住民票、公共料金の領収書など
- 印鑑
日本で銀行口座を開設する際は多くの場合、印鑑が必要になるため、準備しておきましょう。
カタカナやローマ字でも作成できます。
また、書類以外では連絡の取れる電話番号が必須です。
在留期間が6か月を経過したらすぐに口座を開設できるように、事前に準備しておくとスムーズです。
銀行口座開設にかかる日数
銀行口座開設にかかる日数は、銀行により異なります。
日本の代表的な銀行の、口座開設までにかかる日数は次のとおりです。
銀行名 | 口座開設にかかる日数 |
ゆうちょ銀行 | 2週間程度 |
みずほ銀行 | 1~2週間程度 |
三井住友銀行 | 2週間程度 |
三菱UFJ銀行 | 1週間程度 |
楽天銀行(ネット銀行) | 2日~2週間程度 |
住信SBIネット銀行 | 即日~3営業日程度 |
日本の代表的な銀行は、一般的に口座開設まで1~2週間はかかるケースがほとんどです。
ただし、窓口で口座開設の手続きをすれば、当日中に利用できる口座も多くあります。
各銀行とも、インターネットやアプリ、郵送や窓口での手続きで開設までにかかる日数が異なるため、よく確認しましょう。
日本で暮らしていくためにかかる1か月あたりの生活費
日本で暮らしていくためにかかる、1か月あたりの生活費は一人暮らしで、15~16万円程度です。
家賃に6~7万円や食費に4万円、光熱費に1万円程度かかり、そのほかにも通信費や交通費がかかります。
最悪の場合、日本移住のために用意した資金がなくなるケースも考えられますが、海外送金の現金受け取りを利用すれば、家族のサポートを受けられます。
次章より、海外から日本への送金の受け取り方法について解説します。
海外から日本への送金受け取りに対応している会社
海外から日本への送金受け取りに対応している会社は、次のとおりです。
- Western Union(ウェスタンユニオン)
- MoneyGram(マネーグラム)提携事業者
2つの海外送金事業者について解説します。
Western Union(ウェスタンユニオン)
Western Unionはアメリカに本拠地がある、金融および通信事業の会社で170年以上の歴史があります。
全世界の約200か国へ送金と現金の受け取りが可能で、日本でも150か所の拠点で手続きが可能です。
日本での主な提携先は、次のとおりです。
また、日本全国にWestern Union対応店があり、現金が受け取れる店舗もあります。
Western Unionについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
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MoneyGram(マネーグラム)提携事業者
MoneyGram提携事業者でも、海外から日本への送金を受け取れます。
MoneyGramは世界200か国、35万拠点以上をつなぐネットワークを提供している会社で、提携事業者を仲介して送金や受け取りができます。
Western Unionと同様にアメリカの会社で、日本での主な提携事業者は次のとおりです。
日本にも多くのMoneyGram対応店があり、海外からの送金を受け取れます。
MoneyGramについて詳しく知りたい方は、下記の関連記事を参考にしてください。
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【Western Union・MoneyGram】母国から日本に海外送金する方法
Western Union・MoneyGramを利用して、母国から日本に海外送金する方法の基本的な流れは同じです。
共通する手順を解説し、それぞれ日本に海外送金する方法を紹介します。
Western Union・MoneyGramで共通する日本への送金手順
Western UnionやMoneyGramを利用して、日本へ海外送金する手順は次のとおりです。
- 日本の滞在先近くで現金が受け取れるかを確認
- 母国のWestern Union・MoneyGram提携事業者に登録
- Webサイトかアプリ、窓口やATMで日本に送金
- 母国から送金したお金を日本で受け取り
日本に向かう前に調べておき、海外送金事業者に登録すると、資金難になりそうなときでも安心できます。
アプリやWebサイトから送金手続きができる、海外送金事業者がおすすめです。
送金先の住所は、日本の滞在ホテルや研修施設などでも問題ありません。
所属している大学でもよい場合があるので、海外送金事業者で送金する際に確認しましょう。
【Western Union】日本へ海外送金し受け取る方法
Western Unionを利用して日本へ海外送金して受け取るためには、まず日本での受け取り店舗を検索しましょう。
Western Unionの公式サイトへアクセスします。
トップページ上部の「3本線のマーク」から「取扱店舗の検索」を選択します。
「Address」タブから「City,province,or,postai code」の欄に、住所か郵便番号を入力し、検索(虫眼鏡)マークを選択。
検索結果は近い順で表示されます。
検索結果をクリックすると、対応サービスが確認でき、「Pick up cash」にチェックマークがあれば、現金受け取り可能店舗です。
次にWestern Unionに登録します。
公式サイト上部の「登録」から案内に従い登録しましょう。
登録したら送金できるようになります。
Western Unionでの送金は、Webサイトかアプリから手続きができるため、日本での受け取り場所が近くにあればおすすめです。
Webサイトかアプリで「送金」を選び、案内どおりに送金しましょう。
送金したら、日本到着後に送金を受け取ります。
はじめに検索した受け取り店舗に行き、個人情報を記入して本人確認書類を提示します。
有効な本人確認書類は、次のとおりです。
- パスポート
- 在留カード
- 運転免許証
- マイナンバーカード
以上で現金の受け取りは完了です。
【MoneyGram】日本へ海外送金し受け取る方法
MoneyGram提携事業者を利用して、日本へ海外送金して受け取る方法でも、まずMoneyGram公式サイトで受け取り店舗を検索しましょう。
MoneyGram公式サイトへアクセスします。
「お金を送る方法」内の「もっと詳しく知る」を選択します。
「1.取扱店を探す」内の「マネーグラム取扱店」を選択。
国のタブを日本にし、滞在先の住所か郵便番号を検索窓に入力して検索しましょう。
近い順で検索結果が表示され、距離や住所などの情報がわかります。
「サービス」を選択し、「送金受取」にチェックマークがあれば、現金が受け取れる店舗です。
日本での受け取り店舗を見つけたら、次に自国のMoneyGram提携事業者を探します。
国のタブを自国にし、自宅の住所か郵便番号を入力して検索します。
MoneyGram提携事業者の一覧が表示されるため、「サービス」を選択します。
「送金サービス」にチェックマークであれば、海外送金ができます。
MoneyGram提携事業者のWebサイトか、窓口で登録手続きをおこないましょう。
送金方法はMoneyGram提携事業者により異なりますが、Webサイトかアプリから送金できたほうが便利でおすすめです。
自国で登録しやすく、送金が手軽なサービスを選びましょう。
送金手続きは、MoneyGram提携事業者ごとに異なるため、Webサイトなどで確認してください。
日本へ送金したら、最初に検索した受け取り店舗で現金を受け取ります。
Western Unionと同様に現金受け取りには、本人確認書類が必要なため、忘れずに持参しましょう。
Western UnionやMoneyGram提携事業者のアプリを利用すれば、訪日後も自分宛てに送金できます。
ただし、国により法律で禁止されている可能性もあるため、自国の法律に従いましょう。
海外からの日本への送金受け取りに関するよくある質問
海外から日本への送金を受け取る際に関して、よくある質問をまとめました。
受け取り理由が聞かれるかや、税金がかかるかどうか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
日本に送金してもらう個人向けのサービスはありますか?
母国から日本に送金してもらう個人向けのサービスで、おすすめなのは次の2つです。
- Western Union
- MoneyGram提携事業者
銀行口座がなくても送金や受け取りができ、訪日したときに重宝します。
日本への送金方法やお金の受け取り方法は、「【Western Union・MoneyGram】母国から日本に海外送金する方法 」を参考にしてください。
母国から日本への送金で受け取り理由は聞かれますか?
日本の法律では「日本への送金額が3,000万円を超える場合は報告する義務」があり、3,000万円以下であれば、理由を聞かれるケースは少ないでしょう。
日本と海外との間の送金を行う際に必要な手続はどうなっていますか
参考:財務省
母国では送金方法や国により、送金理由を聞かれる可能性はあります。
Webサイトかアプリなどからの送金は、送金理由を記載する欄がない場合もあるため、よく確認しましょう。
海外から日本への送金受け取りで税金はかかりますか?
自分のお金を海外から日本へ送金して、自分で受け取る場合、税金はかかりません。
ただし、海外からの送金が所得の場合は、一定額を超えれば日本で確定申告をおこない、納税する必要があります。
まとめ:海外から日本への送金受け取りはWestern Union・MoneyGram
訪日した外国人に関する銀行の知識や起こり得る問題、海外からの送金を口座がなくても日本で受け取る方法を解説しました。
外国人は日本に移住してもすぐには銀行口座が開設できず、用意した資金がなくなる可能性があります。
対策として母国から日本で暮らすための資金を、口座を利用せずに海外送金し、日本で受け取る方法があります。
海外送金や受け取りに対応しているサービスは次の2つです。
- Western Union
- MoneyGram提携事業者
訪日する予定の方や、日本に来たばかりの方は、本記事の内容を参考に、口座がなくても母国からの送金を受け取れるようにする方法がおすすめです。
自分の資金の移動や家族からのサポートを受け、日本での生活を安定させて充実したものにしましょう。