Visaの為替レート徹底解説|通貨ごとにお得なクレジットカード・デビットカード調査
2023-10-07
「Visaの為替レートがよくわからない…」
「海外ではどのクレジットカードを利用すると一番お得?」
海外へよく行く方のなかには、上記のような悩みを抱えている方もいるでしょう。
海外でのクレジットカード・デビットカードの決済は、手数料の計算が若干複雑なため、自分が損をしていないか不安になります。
VisaやMastercardなどの国際ブランドは、独自で基準レートを設けており、通貨によりお得な国際ブランドが異なるので注意が必要です。
本記事ではVisaなどの為替レートや、いつ計算されるのか・決済額の計算方法などを解説し、通貨ごとにお得な国際ブランドを徹底調査した結果を公表します。
海外でクレジットカード・デビットカードをよく利用する方や、余計な手数料を支払いたくない方は、ぜひ参考にしてください。
目次
VisaやMastercardなど国際ブランドの為替レートとは?
VisaやMastercardなどの国際ブランドの為替レートとは、各社が独自で定めた基準レートを指します。
国際ブランドの為替レートと市場(為替)レートの違いは、次のとおりです。
国際ブランドの為替レート | 市場(為替)レート |
市場レートに手数料をプラスしたもの 毎日1回基準レートが定められる | 外国為替市場での取引レートのこと 市場の動きで常に変動する |
VisaやMastercardの為替レート(基準レート)は公表されておらず、計算しないとわかりませんが、JCBは公表しています。
引用:JCB
のちほど解説しますが、Visaの為替レートはわからなくても、コンバーター(自動計算ツール)で決済額を計算できるので心配はいりません。
Visaの為替手数料とは?
海外旅行や留学などでVisaのクレジットカード・デビットカードを利用する際は、基本的に現地の通貨で決済して、後日「円換算」された請求が届きます。
円に換算されたカードの請求金額は、実際の決済金額に加えて「両替手数料」がプラスされます。
両替手数料とは、「為替手数料」と「海外事務手数料」の2つをあわせたもので、詳しくは下記の図解を参考にしてください。
海外事務手数料は、国際ブランドとカードの組み合わせにより異なるため、知りたければ調べる必要があります。
国際ブランドとクレジットカードによる、海外事務手数料の一例は次のとおりです。
クレジットカード | Visa | Mastercard | JCB |
楽天カード | 1.63% | 1.63% | 1.63% |
三井住友カード(NL) | 2.20% | 2.20% | – |
EPOS Gold | 1.63% | – | – |
海外旅行や留学などで、クレジットカード・デビットカードを利用する際の海外事務手数料を抑えたい方は、カードを発行する前に調べて比較しましょう。
Visaなどのクレジットカードの為替レートはいつ計算される?
VisaやMastercardなどのクレジットカード・デビットカードを利用した際、いつの為替レートが計算されて、適用されるのか不安な方もいるでしょう。
国際ブランドが定める為替レートは、決済のデータがVisaやMastercardなどの決済センターに届いた時点で計算・適用されます。
買い物や食事をして決済をしたときの為替レートではないため、注意が必要です。
通常、海外でカード決済をしてから2~4日程度のズレが生じますが、利用したお店や場所などにより、さらに数日かかるケースもあります。
Visaの場合はVisaの決済センターに、利用データが届いたときの為替レートが適用になることを覚えておきましょう。
Visaの為替レートの調べ方や計算方法
Visaなどの為替レートは、コンバーターを利用すれば調べられます。
Visaの為替レートの調べ方や、今日の為替レートで計算する方法を解説します。
Visaの為替レートの調べ方・確認方法
Visaの為替レートを調べて確認する方法は、Visaの為替レート計算機を利用します。
アメリカドルのVisaの為替レートを調べる手順は、次のとおりです。
- Exchange Rate Calculator(為替レート計算機)のページを開く
- 「Edit(編集)」を選択(最初の画面、Bank fee・銀行手数料の付近)
- 表示された画面で、Amount(支払った金額)に1,000を入力
- Currencies to exchange(両替する通貨)で「From(から)」でUSDを選択
- 「To(に)」でJPYを選択
- Transaction date(取引日)で調べたい年月日を選択か入力
- Bank fee(銀行の手数料)を0%に設定
- Calculate Conversion(変換の計算)を選択
※Google Chromeの自動翻訳機能を利用すれば日本語訳になります
「1 USD=〇〇JPY(1米ドル=〇〇円)」と表示された数字が、Visaの為替レート(基準レート)です。
調べなくてもコンバーターを利用すれば、請求される金額の目安がわかるため、Visaの為替レートが知りたい方のみ確認しましょう。
Visaの今日の為替レートで決済額を計算する方法
Visaの今日の為替レートで決済額を計算する方法も、Exchange Rate Calculator(為替レート計算機)を利用すれば、簡単に計算できます。
入力方法は先ほど「Visaの為替レートの調べ方・確認方法」 で紹介した手順と同様です。
「7」の「海外事務手数料=銀行の手数料(Bank fee)」は、クレジットカード・デビットカードにより異なるため、自身で調べる必要があります。
たとえば、三井住友カード(NL)Visaの海外手数料は2.2%のため、1,000ドル利用したときの今日の請求額は、次のようになります。
【1,000ドル(利用した金額)×102.20%(海外事務手数料2.2%分)×Visa基準レート】
上記の計算がコンバーターを利用すれば、自動で計算されます。
前述のとおりカードの利用データが、決済センターに届いた日の為替レートで計算されるため、請求額を知りたい場合は金額にズレが生じます。
解説したのは今日のVisaの為替レートで計算する方法であり、請求額が知りたい方は参考程度にしましょう。
【Visa、Mastercard、JCB|クレジットカード・デビットカード為替レート比較】
通貨ごとにお得な国際ブランドを徹底調査
海外での決済で手数料がなるべくかからず、お得なクレジットカードは選ぶ国際ブランドと通貨により異なります。
今回、通貨ごとにお得な国際ブランドを徹底調査しました。
調査結果は、下記の表を参考にしてください。
以下の表はVisa・Mastercard・JCBの各社が、市場レートにどの程度上乗せしているかを表しています。
【外貨で決済、円で支払うときの為替手数料(スプレッド)】
Visa | Mastercard | JCB | |
アメリカドル(USD) | 0.40% | 0.30% | 0.20% |
ユーロ(EUR) | 0.30% | 0.30% | 0.30% |
韓国ウォン(KRW) | 0.90% | 0.80% | -0.10% |
オーストラリア・ドル(AUD) | 1.00% | 1.00% | 0.20% |
中国人民元(CNY) | 0.80% | 0.80% | 1.20% |
タイバーツ(THB) | 1.00% | 0.90% | 0.80% |
台湾ドル(TWD) | 0.30% | 0.40% | 0.80% |
シンガポールドル(SGD) | 1.00% | 0.90% | 0.40% |
ベトナムドン(VND) | 0.40% | 0.40% | ‐ |
フィリピン・ペソ(PHP) | 0.30% | 0.70% | 0.40% |
インドネシア・ルピア(IDR) | 0.60% | 0.70% | ‐ |
ニュージーランド・ドル(NZD) | 0.70% | 0.70% | ‐ |
調査の結果、VISAが最も手数料の安い通貨は次のとおりです。
- ユーロ(EUR)
- 中国人民元(CNY)
- 台湾ドル(TWD)
- ベトナムドン(VND)
- フィリピン・ペソ(PHP)
- インドネシア・ルピア(IDR)
- ニュージーランド・ドル(NZD)
上記の表を参考に、自身に最適なクレジットカードを選びましょう。
海外で利用するときにおすすめなクレジットカード・デビットカードを紹介している記事も、あわせて参考にしてください。
- クレジットカード(Credit card)
【海外旅行におすすめ】クレジットカード7選|手数料・還元率比較 - デビットカード(Debit Card)
海外で使えるおすすめデビットカード3選|手数料やメリット徹底解説
Visaの為替レートに関するよくある質問
Visaの為替レートに関してよくある質問をまとめました。
気になる質問や疑問を抱く点などありましたら、ぜひ参考にしてください。
Visaの為替レートでウォンはどのくらいですか?
韓国ウォンのVisaの為替レートは調査の結果、市場レートに0.90%上乗せされていました。
調査した時点では、JCBが一番ウォンの為替レートが低いとの結果が出ています。
Visaの為替レートを確認する方法はありますか?
Visaの為替レートを確認する方法は、Exchange Rate Calculator(為替レート計算機)を利用すれば確認できます。
詳しくは本記事の「Visaなどの為替レートの調べ方や計算方法」 の章を参考にしてください。
海外キャッシングの場合はどのようになりますか?
海外キャッシングの場合にかかる手数料は、海外ATM手数料と利息の2つです。
海外ATM手数料はクレジットカードにより無料~220円が一般的で、キャッシングの利息は18.0%が多い傾向があります。
また、現地のATM手数料がかかるケースもあります。
海外キャッシングは、両替するより手数料が安く済む場合もあるため、手数料を見比べてお得なほうを選びましょう。
まとめ:Visaなどの為替レートを比較してお得なクレジットカードを選ぼう
Visaなどの為替レートやいつ適用されるのか、決済額の計算方法などを解説し、通貨ごとのお得な国際ブランドの調査結果を公表しました。
Visaの為替レートは市場レートをもとに、毎日1回独自に決められており、Visaでは開示していません。
海外でVisaやMastercardなどの国際ブランドで決済した際は、カードの利用データが決済センターに届いた日の為替レートで計算されます。
通貨によりお得なクレジットカード・デビットカードの国際ブランドは異なるため、今回の調査結果を参考にしてください。
海外での決済に関係する為替レートや手数料を理解して、お得に海外での買い物や食事を楽しみましょう。
- クレジットカード(Credit card)
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