せどりとは?初心者・副業でも始められる仕入れから販売方法まで解説します!
2024-04-18
近年、副業としてせどりを始める人が増えています。インターネットやSNSの普及により、商品の相場や売れ筋を簡単にリサーチできるようになりました。
ネットショップを利用すれば、誰でも簡単に商品の仕入れと販売ができることも理由の1つでしょう。
今回は、せどりにチャレンジしたい初心者の方へ向けて、商品リサーチから仕入れ、販売にいたるまでの一連の流れを分かりやすく解説します。
せどりを始めたいけれど、何から手をつけていいか分からない方は、ぜひこの機会に基本的な手順を学んでみましょう。
目次
せどりとはどういう意味?語源は
せどりとは、安く仕入れた商品を高く売って利益を得る転売のことです。もともとは古本市場で掘り出し物を見つけて転売する意味で使われていましたが、現在では一般的に商品を低価格で買い取り、高く売る行為を指します。
せどりには、大まかに分けて2つの種類があります。
店舗せどり
店舗せどりとは、実際の店舗から安く商品を仕入れて、インターネット上で高く売ることで利益を得る方法です。家電量販店や書店、ホームセンターなどのさまざまな実店舗からセールなどで安価になっている商品を見つけ出します。
仕入れた商品は、ECサイトやオークションサイトやフリマアプリで販売します。価格比較やセール情報の収集が得意な人に向いているビジネスです。
オンラインせどり
オンラインせどりは、インターネット上のオークションサイトや転売サイト、ECサイトで商品を仕入れ、ほかのオンラインプラットフォームで高値で販売する方法です。
メリットは、いつでもどこでも取引が可能で、多種多様な商品から選べること、さらに在庫を持たずに販売できるドロップシッピング※を活用できることです。
※商品が売れるとメーカーや仕入れ元が直接購入者に商品を送るシステム
せどりを始めるメリットは?
せどりを始めるメリットは以下の3点です、
初期費用が少ない
せどりは、ネットショップを利用することで初期費用を抑えられます。店舗のように家賃や光熱費がかかることなく、無料で始められるサービスも多いため、月々のコストも低く済みます。
また、自分で仕入れる商品の量を調整できるので、大きな損失をしないように少額からチェレンジすることも可能です。無理なく経験を積みながらビジネスを拡大できるでしょう。
特別なスキルがなくても始められる
プログラマーや動画編集の副業は、プログラミング言語の習得や編集ツールの使用といった専門スキルが必要です。一方、せどりでは「安く仕入れて高く売る」というシンプルな流れにしたがって、仕入れ、販売、発送の決まった手順を踏むだけ。
特別なスキルは必要ありません。せどりは手順を覚えれば特に難しい技術を必要としないため、着手しやすい副業と言えます。
副業として空いた時間でできる
せどりは自分のペースで気軽に始められる副業です。注文が入ったら迅速に発送することが重要ですが、商品探しや仕入れは本業の休憩時間や移動時間を利用してスマートフォンで行えます。
また、休日にリサイクルショップを巡って掘り出し物を探すのも楽しいでしょう。忙しくてまとまった時間が取りにくい方にとっても、始めやすく継続しやすいビジネスモデルです。
せどりのデメリットは?
では、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
仕入れ費用がかかる
せどりで大きな利益を目指す場合は、たくさんの商品を仕入れるため、それなりの資金が必要です。資金が少ない場合は、少しずつ利益を積み上げて資金を増やすところから始めましょう。
在庫を抱えるリスクがある
せどりで商品を仕入れる際には、すべての商品が必ず売れるわけではないことを理解しておきましょう。需要が思ったほどなかったり、流行のタイミングを逃したりすると、商品が売れ残るリスクがあります。
売れ残った場合、仕入れ値以下での販売や、自宅に保管できない場合は倉庫代がかかることもあります。
大きな損失を避けるためにも、仕入れる商品のリサーチは慎重に行いましょう。
安定して収益を上げるのが難しい
せどりで短期間に収益を得ることは比較的簡単ですが、長期間にわたって安定して利益を上げ続けるのは難しいとされています。トレンドは絶えず変わるため、市場の動向を常にチェックする必要があります。安定した収益を目指すには、流行に合わせて商品を選ぶ目利き力が必要です。
梱包や発送に手間がかかる
商品を発送する際は、思った以上に手間がかかります。特に壊れやすい商品を扱う場合は、破損しないように慎重に梱包する必要があります。作業時間が取れない人は、商品の発送を代行してくれるサービスを利用するのも良いでしょう。
せどりを始める準備・必要なもの
スマホとパソコン
せどりを行う際は、パソコンとスマートフォンが欠かせません。市場調査、出品、商品仕入れなど、すべての工程で使用します。少量の商品を出品するだけならばスマートフォンで十分ですが、売り上げの管理や、複数の販売サイトを利用する場合はパソコンが効率的です。インターネット環境も整えておきましょう。
また、ラベル印刷用のプリンターも必要です。たとえば、Amazonでせどりをする場合、商品のラベルや納品書、発送ラベルなどを印刷するためにプリンターを使います。
開業資金
せどりで利益を上げるためには、ある程度の資金が必要です。初めてせどりにチャレンジするときは少額からスタートすることをおすすめします。最初に用意すべき資金は、5〜10万円程度でしょう。
せどりの平均的な利益率は10〜30%と言われていますので、10万円を13万円に、13万円を169,000円と資金を増やしていくことが理想です。大きなリスクを避けつつ、経験を積んでいきましょう。
クレジットカードと銀行口座
せどりでは、商品の仕入れやAmazonの月額利用料の支払いにクレジットカードが必要です。
プライベートで使用しているカードとは別にせどり専用のクレジットカードを用意することをお勧めします。普段の買い物とせどりの仕入れが混ざると、収支の計算ができなくなってしまうからです。
クレジットカードの支払いには銀行口座が必要なので、せどり専用の銀行口座も開設すると良いでしょう。
仕入れ先や販売先を海外にしたいと考えている方には、WISEのマルチカレンシー口座がおすすめです。
WISEをおすすめする理由は、
- 1つの口座で47種類の通貨を保有できるから、余分な両替手数料がかからない
- P2Pのマッチングシステム※1を使った海外送金だから、送金手数料が安い
- ミッドマーケットレート※2を使用し、すべての手数料を事前に確認できる
※1国際送金時に実際に資金を国境を越えさせることなく、同じ国内で資金を交換することでコストを削減する手法
※2通貨の売値と買値の平均値。銀行や為替サービスが自らの取引で使用するレートと異なり、市場での通貨の公正な価値を示すもの。銀行や為替サービスが提供する為替レートには手数料やマージンが含まれている。
日本円で10,000円をアメリカに送金した場合を比較してみると、実際にUSD(アメリカドル)で着金した金額は以下になります。
2024年4月17時点:WISE公式ホームページ「為替レートの比較」にて調査
WISEで送金すると63.74USD着金するのに対し、MUFGの場合は、25.68USDとなっています。1USDを155円で計算すると、なんと約5,899円もの差があることが分かります。
為替レートや送金手数料は、かかって当たり前、自分で選べないと思われがちです。しかし、WISEを選べばこんなに節約できるのです!
日本ではまだまだなじみのないWISEですが、世界中で1,600万人以上のユーザーが利用しており、毎月100億ドル以上の送金をサポートしています。関東財務局によって免許登録もされている信頼性が高いサービスです。
せどりで利益を上げるためには、余分なコストはとことんカットしなければなりません。海外仕入れの度にかかる送金手数料、両替手数料をWISEで節約していきましょう!
商品発送用の梱包資材
商品を発送する際には、梱包資材が欠かせません。ダンボール、ラベルシール、OPP袋、緩衝材、商品の清掃道具などです。これらは消耗品であるため、ホームセンターやECサイトで業務用の資材を購入しストックしておくと良いでしょう。
梱包は商品を守るだけでなく、購入者の満足度に直結するため、丁寧に行うことが重要です。アクセサリーなどの小物を送る場合は、封筒やレターパックを使うと、送料を抑えられます。また、発送費用は、なるべく抑えたいものです。さまざまな発送方法を比較し、コストの良い方法を選ぶことが大切です。
古物商許可証(中古品を扱う場合)
中古品を販売するためには、古物商許可証が必要です。古物営業法に定められており、都道府県の公安委員会から許可を得なければなりません。
中古品の定義は広く、一度使用された商品だけでなく、開封されたものも中古品と見なされます。もし中古品の販売を考えているならば、早めに取得しておきましょう。申請の窓口は警察署の生活安全課防犯係です。事前に居住地の警察署に相談しておくとスムーズに進められるでしょう。
せどりの始め方・手順
販売する商品をリサーチする
まずは、販売したい商品のジャンルを選びます。初心者におすすめのジャンルは本、コミック、おもちゃ、ゲーム、電化製品、CD、DVDなどです。自分が好きなジャンルであれば調査が楽しく、知識も深まりやすいです。
大型で場所を取るものや、繊細で手入れが必要な商品は避け、自宅で管理しやすい商品を選びましょう。
商品を選んだらリサーチです。ネットショップやフリマアプリで自分が売りたい商品の状況を確認しましょう。チェックするポイントは以下の通りです。
- 人気があり売れているか?
- 同じ商品がたくさん出品されているか?
- どの価格でよく売れているか?
- 商品が新品か中古品か?
ネット上の検索だけでは分かりにくい場合は、専用のリサーチツールも活用しましょう。
代表的なリサーチツールは、
- Keepa(キーパ)Amazonの過去の売れ行きを調べ利益商品か判断できる
- NEWTYPE DELTA TRACER(ニュータイプデルタトレーサー)Keepaと同じ
- Leafer(リーファー)Amazonの商品ランキングや月ごとの販売数、価格の推移が分かる
などがあります。
これらのツールを使って、商品の過去の相場や売れ行きを把握しましょう。メルカリやヤフオクなど、それぞれのアプリ内でも過去の相場を調べられます。
商品の仕入れ先を決める
店舗せどりとオンラインせどりのどちらか得意な方法で仕入れを進めましょう。それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
せどりで成功するための仕入れのポイントはこちらの記事で解説しております。ぜひ、参考にしてください!
せどり成功の秘訣は仕入れにあり!おすすめの仕入れ先・利益を出す仕入れ方とは?
店舗せどりの特徴
店舗せどりは、車を持っている人や近くに多くの店舗がある人に適しています。一方、車がない人や忙しくて時間が取れない人には難しいかもしれません。
メリット
実際に店に行く必要があるためライバルが少ない。
商品の実物を直接確認できる。
デメリット
店舗までの交通費がかかる。
仕入れ先が地理的に限定される。
商品を自分で運ぶ必要がある。
オンラインせどりの特徴
オンラインせどりはインターネットに慣れている人や効率を重視する人に向いています。しかし、実物を見て確認したい人には不向きです。
メリット
いつでもどこでもインターネットがあれば仕入れが可能。
仕入れ先が多い。
デメリット
商品の実物を確認できない。
ほかの買い手と競合することが多い。
仕入れた商品は売れるまで自宅で保管する必要があります。大量に仕入れ過ぎて在庫スペースを圧迫しないよう、発注数に注意しましょう。
販売先と販売価格を決めて出品する
商品を効率よく売るためには、商品のターゲット層と販売するオンラインプラットフォームのユーザーが合致している必要があります。たとえば、男性アイドルのグッズを20代~30代の女性に向けて販売する場合は、メルカリやラクマ。海外に需要がある商品を扱う場合は、国際的に販売が可能なAmazonやeBayを選ぶと良いでしょう。
販売手数料はネットショップで異なり、月額登録料や、商品が売れるごとにかかる販売手数料などがあります。販売額を決める際には、手数料や送料を引いても利益が出るかを判断します。手数料が高いと利益が大きく減少するため、手数料の確認は必須です。
さらに、自分のニーズに合ったサービスを提供しているECサイトやフリマアプリを選ぶことも大切です。たとえば、
- 配送を匿名で行いたい場合はメルカリ
- 商品の保管から配送までを代行してほしい場合はAmazon
- 出品作業を代行してもらいたい場合はラクマ
といったように、自分のビジネスモデルに適したものを選びましょう。
梱包して発送する
商品が売れたら、梱包して発送します。梱包が重要視される理由は2つあります。
- 商品の破損防止
配送中に商品が破損すると返品の原因になります。破損してしまった商品は再販できませんし、配送料金も無駄になってしまいます。梱包は商品を保護し、無事に顧客に届けるために非常に重要です。
- 顧客満足度の向上と高評価の獲得
届いた商品がきれいに梱包されていると、お客様からの高評価が増える傾向にあります。高評価は、ほかの人が買い物をする際の信頼の証となり、新しいお客様の獲得にもつながります。また、一度購入した人がリピーターになるケースも多く、継続的な売り上げの向上が期待できるでしょう。
丁寧な梱包は単に商品を保護するだけでなく、評判を高め、長期的な成功につながる重要な要素です。
せどりが違法になるケースは?
せどりとは、商品を安く仕入れて適正価格で再販売する合法的な商行為です。一般的なビジネスと同様で違法ではありません。
しかし、せどりが「やばい」と言われてしまう背景があるのも事実です。特に不正転売や悪質転売と呼ばれる行為が問題視されており、コロナウイルスのパンデミック時に見られたマスクの高額転売を思い出す方も多いでしょう。
これらの行為は、不適切な商行為で、本来のせどりの目的とは異なります。せどり自体は違法ではありませんが、行われる方法によっては問題を引き起こすケースもあるということです。
チケットを高額販売している
コンサートやスポーツイベントのチケット、テーマパークの入場券などの買い占めと高額転売は、2019年6月14日に施行された「チケット不正転売禁止法」によって禁止されました。この法律は、購入者の名前や連絡先を確認した後に販売されたチケットを、主催者の許可なしに定価以上で再販することを禁じています。
チケットを不正に転売すると、最大で1年の懲役または100万円以下の罰金、あるいはこれらの両方が課せられます。このような規制は、チケットの公正な取引を保護し、ファンが適正な価格でイベントを楽しめるようにするために設けられました。
デジタルコンテンツを無断コピーして販売している
デジタルコンテンツとは、インターネットやコンピューターを通じて作成・配布される情報やエンターテインメントのことです。Kindleや楽天Koboで読む電子書籍、SpotifyやApple Musicで聴く音楽ファイル、そしてYouTubeやNetflixで視聴可能な映画やドラマなどがあります。
このようなデジタルコンテンツを無断でコピーして販売した場合は、著作権法違反にあたり、最大で10年以下の懲役、または1千万円以下の罰金、あるいはこれらの両方が課せられる可能性があります。この法律は、創作者の権利を保護し、デジタルコンテンツの適正な流通を確保するために定められました。
酒・医薬品などを無許可で販売している
酒類を無許可で販売する行為は酒税法に違反し、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。酒類だけでなく、タバコ、医薬品、動物なども無許可での販売が禁止されています。
さらに、食品、不動産、金融商品といった商品も、特定の許可や免許がなければ販売が認められていません。
偽ブランド品を販売している
偽絵ブランドの販売は、商標法違反に当たり、懲役刑や罰金刑が科せられることがあります。偽ブランドの販売は詐欺罪に問われる場合もあり、さらに重い刑事罰が課される場合もあります。商標法を遵守し、正規の方法で仕入れた商品を販売することが重要です。
せどりはやめたほうがいいって本当?
せどり市場は競争が激しく、多くの人が同じ商品を扱っているため、利益を上げるのが難しいと言われています。また、市場のトレンドを常に追いかけ、適切な在庫管理や法的リスクに注意しなければならないため、時間と労力がかかるのも事実です。
しかし、せどりはビジネスを学ぶ良い機会にもなります。市場分析や戦略的思考など、本業にも応用できるスキルを身につけられるおすすめの副業です。
今より収入を増やしたい、本業以外にも収入を得る手段を持っておきたい、という方は、せどりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。